米Microchip Technology社は、ドイツ・ニュルンベルクで開催中のembedded world 2018(3月1日まで)において8ビットのマイコン2製品などを披露した。同社のブースで、Dirk Müller氏(独Microchip Technology社、Field Application Manager)に話を聞いた。
「32ビットのマイコンを話題にする半導体メーカーは多いが、IoTのセンサーノードや家電機器、各種産業機器など、8ビットのマイコンの方が優位なケースは多い」(Müller氏)。同社は今回、8ビットマイコンの新製品を2つ発表した(ニュースリリース1)。1つは元からMicrochip製品のPIC系のマイコン。もう1つは買収した米Atmel社のAVR系のマイコンである。「それぞれにファンがいて、今回は2系統のマイコンで新製品を発表した」(同氏)。
前者は「PIC16F18446ファミリー」。演算機能を備えた12ビットのA-D変換器(ADC2)など多数の周辺回路を集積していること、メモリー容量が大きいこと(フラッシュメモリーは最大28Kバイト、SRAMは最大2Kバイト)、それにもかかわらず14~20ピンの小型のパッケージに収めたことが特徴だという。
後者は「ATmega4809ファミリー」。CPUコアと独立して稼働可能な周辺回路「CIP:Core Independent Peripheral」を備えた最初の「megaAVR」製品であることや、高速な10ビットA-D変換器を集積していることなどが特徴だという。最大48Kバイトのフラッシュメモリー、6KバイトのSRAMを集積し、28/32/48ピンパッケージに封止する。
どちらのマイコンもすでに量産出荷が可能である。PIC16F18446のチップ単価は1万個購入時に0.68米ドルから、ATmega4809のチップ単価は1万個購入時に0.83米ドルからになっている。