「古いPLCでもIoT」「人の作業をHMDで支援」――。2018年4月23日に開幕した産業技術の展示会「Hannover Messe 2018」(同月27日まで、ドイツ・ハノーバー)でAccenture(アクセンチュア)が披露したデモンストレーションは、例年と比べて地に足の着いたものが多かった。「インダストリー4.0」をはじめとする製造業のデジタル化が、現実に動き動き始めたこと受けているという。

アクセンチュアのブース
アクセンチュアのブース
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 アクセンチュア日本法人のデジタルコンサルティング本部インダストリーX.0日本統括マネジング・ディレクターの河野真一郎氏によれば、製造業のデジタル化に関するこれまでのアクセンチュアの提案は、上流のデザイン・設計や下流のアフターサービスを対象としたものが多かった。それらのプロセスは、比較的IT活用によるデジタル化が進んでいたからだ。だが、製造業のコアである製造や生産技術といった領域でもデジタル化の機運が強まってきたという。「シミュレーションなどの技術が進化し、試作からすぐに量産を開始するのも夢ではない(河野氏)。それに伴い、製造や生産技術を対象とした地に足の付いた提案が増えているのだ。

 象徴的なデモが、古いPLC(Programmable Logic Controller)のIoT化である。具体的には、1979年発売の独Siemens(シーメンス)製PLC「SIMATIC S5」に、「イネーブラー」と呼ぶゲートウエーを接続し、PLC自体やPLCで制御している機械などの情報をクラウド(Siemensの「MindSphere」)にアップロードしている。イネーブラーは英Arm(アーム)製プロセッサーや汎用ボードなどで構成されており、原価としては50ユーロ(約6700円)程度だという。

古いPLC(SIMATIC S5)をIoT化するデモ
古いPLC(SIMATIC S5)をIoT化するデモ
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