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 2018年10月16~19日に幕張メッセで開催された「CEATEC JAPAN 2018」に参加すると、至る所にVR(Virtual Reality)/AR(Augmented Reality)技術を用いた展示が見られた。ただ、これまでのようにVR体験を餌にしてブースに人を集めるのではなく、実際に業務で用いるシステムや、展示会場には置いていない大型機械を見せるためのデモとして、実用的な事例が多く見られた。ここでは、VR/AR技術を使用した展示の中からいくつかをピックアップして紹介する。

VR/ARで5G活用をアピールするKDDI

 KDDIの展示ブースでは、比較的広いスペースの半分以上をVR/AR技術の展示が占めていた。今回の展示テーマである5G(第5世代移動通信システム)の先進性や活用例を示すために「5Gの取り組みで非常に目立っていたVR/ARに展示が集中した」とKDDIのブース担当者は話す。体験型の展示にすることで「5Gが身近になる未来を楽しみながら体験してもらえる」(ブース担当者)。野球のARバッティングゲームや恐竜と戦うARシューティングゲームなどのアトラクションから遠隔操作ロボットまで、幅広いコンテンツを展示していた。

KDDIブースの様子
KDDIブースの様子
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 KDDIが今回展示していた多くは既に発表済みだが、新たなVRの取り組みが1つあった。複数人が同時参加でき、ガイド役と参加者に分かれて双方向でやり取り可能なVR観光システムである。例えば、バスガイドが乗客に注目すべき観光スポットを案内するように、ガイド役の持つタブレット端末から、参加者が着けたVR用ヘッドマウントディスプレー(HMD)の映像上に、点や矢印で案内を表示して視線を誘導できる。さらに、参加者の見ている視点をガイド役のタブレット端末や他の参加者のHMDの映像上に表示して共有でき、参加者がどこを見ているかを共有できる。

複数人が同時に参加できる12K360度画像対応のVR観光システム
複数人が同時に参加できる12K360度画像対応のVR観光システム
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画像のオレンジ色の点が参加者の視点、青色の点がガイド役の指示する点
画像のオレンジ色の点が参加者の視点、青色の点がガイド役の指示する点
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 韓国サムスン電子(Samsung Electronics)のスマートフォン向けHMD「Gear VR」を使用し、12K360度画像に対応する。現時点で、同時に100人が参加できる。観光以外にも、不動産の内見や複数人へのセミナー、留学生の事前下見など活用用途は広い。5Gが利用可能になれば360度動画にも対応できるほか、1人のガイド役から日本各地の参加者にブロードキャスト可能となると担当者は話す。5Gを待たず、年度内に静止画のシステムで製品化を予定している。