PR

 ホンダは、米ラスベガスで開催されるコンシューマーエレクトロニクス関連の展示会「CES 2019」(2019年1月9~12日)において、新事業化を目指すロボットや自動車に関する自律走行技術、V2X(車車間・路車間)通信技術、非接触給電技術など開発中の要素技術を出展し、研究開発の促進・事業化に向けたパートナーを募ると発表した。同社は一旦CESへの出展を取りやめていた後、2017年から主に開発技術を展示する形で再開している。2017年はオープンイノベーションを呼びかけ、2018年はロボティクスなど新事業の方向性について展示してきた。2019年は「具体的なパートナー募集の年」と位置付ける。協業に向け興味を持つ企業に対しては問い合わせサイトの公開を予定している。

9項目の出展内容と位置付け
9項目の出展内容と位置付け
ホンダは、今回のCES 2019で9項目に関する出展を予定する。研究開発段階から事業化段階にあるものまで、幅広い要素技術を展示する
[画像のクリックで拡大表示]

 例えば、2018年に出展したコミュニケーションロボット「3E-A18」の応用版が、人や障害物を避けながら目的地までの最適ルートを移動するロボット「Honda P.A.T.H Bot」(パスボット)だ。駅や空港、ショッピングモールなどでの道案内などを想定する。高さ1050mm、直径400mm、重量21.5kg、最高速度は6km/時。発表会では人の行き交う中、前を横切る人などを避けながら早歩きくらいのスピードで走行する様子の動画が紹介された。人がいる場所を移動できるという点で道案内以外にも用途はあると見込んでおり、提供サービスなどの用途開発も含め、実証実験のパートナーとなる企業・団体を募る。

人の行き交う中も走行できる「Honda P.A.T.H Bot」
人の行き交う中も走行できる「Honda P.A.T.H Bot」
人や障害物を避けることで、駅やショッピングモールなどにおける歩行者との共存を目指す
[画像のクリックで拡大表示]

 前回や前々回の出展をきっかけとし、協業が進んでいるものもある。「Honda Omni Traction Drive System」(オムニ トラクション ドライブ システム)は、同社が開発した二輪の小型電動スクーター「UNI-CUB(ユニカブ)」に用いていた、前後左右斜めなど、360度自由に移動できる車輪機構だ。同機構は2017年のCESで開発者向けのAPIを公開し、無人搬送車(AGV)などを扱う日本電産シンポが次世代AGVとして開発した「NEXT S-CART」として採用された。日本電産シンポがライセンス生産を開始しており、2019年初頭の実用化が予定されているという。同様の協業相手を探すとして、今年も出展する。

360度自由に移動できる車輪機構「Honda Omni Traction Drive System」
360度自由に移動できる車輪機構「Honda Omni Traction Drive System」
2017年の出展をきっかけに日本電産シンポとの協業が進む。さらに協業相手を探すとする
[画像のクリックで拡大表示]

 2018年のCES展示をきっかけに実証実験を行い、更なる実証実験先を探すとしているのは、オフロード対応の自律移動体プラットフォーム「Honda Autonomous Work Vehicle」(オートノマス ワーク ビークル)で、アタッチメントの付け替えによって各種用途に使えるという特徴を備える。2018年のCESで出展した「3E-D18」がベースとなっており、2018年には米ノースカロライナ州の大規模太陽光発電所での除草作業、カリフォルニア州カリフォルニア大学デービス校における試験農場のモニタリング作業、コロラド州の消防隊の機材搬送や山火事など危険な場所での偵察・通信サポートといった実証実験を行ってきた。例えば太陽光発電所の除草作業では、架台の近くを安全に走ることができる点を評価されたという。こうした実験について紹介しつつ、自律移動機能の向上に向け、実証実験を行う企業などを募るとする。

各種用途での実証実験を行う「Honda Autonomous Work Vehicle」
各種用途での実証実験を行う「Honda Autonomous Work Vehicle」
太陽電池パネルの架台の近くを走行する様子や荷物を積んで山道を歩く人に追従する様子などが紹介された
[画像のクリックで拡大表示]