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 2019年5月27日に開催されたテクノロジーNEXT2019「生物×デジタル×ものづくり」のセッションの中で、内閣府の赤石浩一政策統括官(科学技術・イノベーション担当)は、政府が同年6月をめどに策定を進めているバイオ戦略について、「どこにマーケットがあるかを示し、民間の投資を呼び込んでいくものとしたい」などと語った。

内閣府の赤石浩一政策統括官
内閣府の赤石浩一政策統括官
日経BPが撮影。
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 政府は同年2月、内閣官房にバイオ戦略有識者会議を設置。AI戦略、量子技術イノベーション戦略と並ぶイノベーション創出のための戦略として、バイオ戦略の策定を進めている。バイオ戦略は2002年にも策定したが、「産官学のコミットが継続せず、シーズ発の思考に偏重し、投資すべき対象、取るべき対応が総花的」だったために、うまく産業創出ができてこなかった経緯がある。そこで今回は、日本の強みを生かせる市場領域を設定し、民間企業の投資を呼び込みながら、新産業の創出や海外市場の獲得につなげていく考えだ。

 赤石政策統括官は、「民間企業にお金のにおいを感じてわくわくしてもらいたい」などと話し、日本の強みを生かせる分野の例として以下の10領域を挙げた。(1)高機能バイオ素材、(2)バイオプラスチック、(3)持続的一次生産システム(農業)、(4)有機廃棄物・有機排水処理、(5)生活改善・ヘルスケア・機能性食品、(6)デジタル医療、(7)バイオ生産システム(医薬・再生医療・細胞・遺伝子治療)、(8)バイオ生産システム(工業製品)、(9)バイオ関連の分析・研究ツール、(10)木材を活用した大型建築──。同年6月に公表されるバイオ戦略では、これらの中から対象が設定されることになりそうだ。さらに赤石統括官は、領域ごとに市場創出に必要な規制や規格、標準化などのロードマップを作って、同年12月に公表していくなどと説明した。