「サービスの提供者と利用者の関係を変えたい」。LINEの砂金信一郎Developer Relationsチームマネージャー/プラットフォームエバンジェリストは2019年5月28日、日経BPが開催する最先端技術カンファレンス「テクノロジーNEXT 2019」の講演でこう力を込めた。

LINEの砂金信一郎Developer Relationsチームマネージャー/プラットフォームエバンジェリスト
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 LINEはサービスの提供者と利用者が活発に交流してコミュニティーの質を高め合う、法定通貨の枠を超えた新しい経済圏の構築を目指している。その実現のための手段として注目する技術がブロックチェーンという。

 同社は2018年8月、ブロックチェーンを使って「トークン(独自コイン)」を様々なサービスや価値とひもつけた形で流通させる新しい経済圏「LINE Token Economy」の構想を発表した。利用者同士が質問に答えたり、商品のレビューを投稿したりすると報酬としてトークンが得られるサービスも開発済みだ。

 ブロックチェーンを使うことで取引内容が改ざんしにくくなる。透明性を保ちながらトークンの流通を促すことでコミュニティーが発展していく仕組みだ。トークンはLINEポイント(海外では仮想通貨)などと交換できる。

LINEが「LINE Token Economy」向けに提供する画像検索アプリ「LINE Pasha」では、利用者が画像データなどを登録することでトークンを得られる
LINEが「LINE Token Economy」向けに提供する画像検索アプリ「LINE Pasha」では、利用者が画像データなどを登録することでトークンを得られる
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 「LINE Token Economy」構築の先には、AI(人工知能)の応用も見据える。例えば前述のサービスでは、利用者は商品の画像や名称などを投稿すると、報酬としてトークンを得られる。この仕組みを使えばAIに学習させるデータを収集しやすくなる可能性がある。砂金氏は「我々の生活の範囲内でデータを集め、個人にカスタマイズしたサービスを作れる」と意気込んだ。