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 続けて野田氏は「今後あらゆる産業が自動化を目指して進み、人間の操縦ではなく自律的に動いていく世界になる」として、自律的動作を支える高精度の位置測位技術を紹介した。2019年7月から実証実験を始めた「センチメートル級測位サービス」は、RTK(リアルタイムキネマティック)技術を使って誤差が数センチメートル以内の高精度測位を実現する。11月の正式サービス開始に向け、既存の基地局などを活用して高精度測位のための「独自基準点」を全国3300カ所に設置した。多くの独自基準点を置くことで、LTEエリア内でも高精度測位を提供するという。

「センチメートル級測位サービス」の概要
「センチメートル級測位サービス」の概要
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 野田氏は具体的な応用例として自動運転農業ロボットを使ったスマート農業を紹介し、講演ではヤンマーアグリ 開発統括部先行開発部の日高茂實技監・部長が同社の取り組みを説明した。

 日高氏は「日本の農業はいい状態ではない。農家1戸当たりの耕作地面積は約2倍になり、高齢化も進んでいる。少ない食料生産者が、増え続ける食料需要を支えるには、自動運転機械を使って農業から『食農産業』に発展させることが必要」と主張する。「スマート農業の実現には高精度な測位サービスはもちろん、耕作地の状況をAIで解析する際などに5Gの高速・大容量通信が不可欠」(日高氏)と締めくくった。