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 プラスチック・ゴムの国際展示会で、ドイツ・メッセデュッセルドルフで3年ごとに開催される「K」(K2019は2019年10月16~23日)。21年前から毎回参加している小松技術士事務所の小松道男氏(K2016関連記事K2013 関連記事K2010関連記事)に、K2019の展示を見た印象と、同氏が協力した日精樹脂工業の展示について聞いた。(聞き手は木崎 健太郎)

Kに21年間参加している小松道男氏(写真:Mari Kusakari草刈麻里)
Kに21年間参加している小松道男氏(写真:Mari Kusakari草刈麻里)
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K2019の展示の全体的な印象はどうでしたか

 サーキュラーエコノミーを推進する、環境に配慮するとうたい文句を掲げているのだが、具体的にどうするかという提案を企業のブースでは正直なところあまり見つけられなかった。欧州も苦悩している途中なのだろうという気がする。これらに関連する情報が欲しいと集まった参加者にとっては、空振りという印象だったのではないかと思う。

 生物由来や生分解性の材料や、試作品のサンプルを出したブースはかなりあったし、回収したものを砕いてペレットに再生し、もう1度製品にする、という展示ブースを集めた展示棟はあった。しかし、特に射出成形機をはじめ、機械メーカーの展示では具体的な提案が少ないと感じた。実際に機械を動かして環境に良いものを造るという展示はわれわれ〔日精樹脂工業ブースでポリ乳酸(PLA)による射出成形で薄肉グラスの製造を実演〕の他にはほとんどなかったのではないか。

どうしてそうなったと思いますか

 機械メーカーにとっては一歩踏み出すのが、まだ怖かったのではないか。高価なプラスチック材料などを使って製品を造る以上、売れるというはっきりした見通しがないと一歩踏み出すのは難しい。いいものができても値段が高い、機械も装置も高価になって、システムを売ろうとしてもまだ実績がない、という状況になりがち。そんな危険を冒してまで、実際にものを造るところまでの開発ができなかったのではないか。