自動車部品大手のドイツ・ボッシュ(Bosch)は、「フランクフルトモーターショー2019」(IAA 2019、一般公開日:2019年9月14~22日)で同社の電動化や自動運転、MaaS(Mobility as a Service)への取り組みを説明した(リリース)。

 同社CEO(最高経営責任者)のフォルクマル・デナー(Volkmar Denner)氏はプレスカンファレンスで、クルマの自動化、電動化、ネットワーク化に向けて、「エレクトロニクスとソフトウエアが重要になる」と指摘した。

ボッシュCEOのフォルクマル・デナー氏
ボッシュCEOのフォルクマル・デナー氏
(撮影:日経Automotive)
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 「今後10年で車載コンピューターの演算性能やメモリー容量、通信帯域は1000倍以上に拡大する見通しだ」(同氏)。これによって複数のECU(電子制御ユニット)を1つにまとめられるほか、「クルマがIoT(Internet of Things)機器の一つになる」(同氏)と説明した。

電子化、ソフト化が加速
電子化、ソフト化が加速
(撮影:日経Automotive)
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 ソフトウエアに関しては、すでにモビリティーソリューションズ部門で約1万4000人の技術者を雇用しており、ソフトウエア分野への年間支出は約30億ユーロ(120円/ユーロ換算で約3600億円)に達するという。

内燃機関は当面続く

 パワートレーンに関しては、内燃機関(ハイブリッドを含む)が当面続く。「2030年時点でも新車全体の3/4は何らかの形でディーゼルエンジンかガソリンエンジンを搭載する」(同氏)。このため、エンジンの改良を進めることが、環境対策において極めて重要になると述べた。

 一方、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)などの電動化市場も急速に立ち上がっている。「2018年には30件、総額80億ユーロ(9600億円)相当の電動化プロジェクト(乗用車および小型トラック)を受注し、2019年前半には50億ユーロ(6000億円)相当の受注を獲得した」(同氏)とする。

 すなわち、過去1年半の間に獲得した電動化関連の受注総額は130億ユーロ(1兆5600億円)になる。2020年には電動化関連の売上高は10億ユーロ(1200億円)に達し、2025年には50億ユーロ(6000億円)を超える見通しとする。

電動アクスルなどの部品群
電動アクスルなどの部品群
(撮影:日経Automotive)
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 ボッシュは48Vマイルドハイブリッド向けの部品も手掛ける。2025年には、新車の約20%に48Vシステムが搭載される見通しで、2019年9月には48Vの電池セル生産で中国・寧徳時代新能源科技(CATL)と戦略提携した(リリース)。

48V向けの部品群
48V向けの部品群
(撮影:日経Automotive)
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 ボッシュは2018年末に中国・無錫の工場で、48V向け電池の第1世代品の生産を開始している。CATLとの戦略提携により、両社は今後、共同で高性能電池セルの仕様を策定し、CATLにてボッシュの要件に満たしたセルの設計、開発、製造を行う。

48V向けの電池
48V向けの電池
(撮影:日経Automotive)
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