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 日本ディープラーニング協会(JDLA)の岡田隆太朗理事/事務局長は2019年10月11日まで東京ビッグサイトで開催中の展示会「日経 xTECH EXPO 2019」で「AI変革、経営層にどう理解させるか?」と題して講演。JDLAの活動や、ITの活用で遅れる日本企業の現状などについて解説した。

日本ディープラーニング協会(JDLA)の岡田隆太朗理事/事務局長
日本ディープラーニング協会(JDLA)の岡田隆太朗理事/事務局長
(撮影:中村宏)
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 JDLAは2017年に、深層学習(ディープラーニング)の技術者育成などを目指す団体として設立された。東京大学大学院の松尾豊教授が理事長を務め、ABEJAなど25社が正会員として登録する。

 岡田氏は「世界の企業時価総額ランキング」のトップ30から日本企業が消えたことについて触れ、「理由は様々だがインターネットという汎用目的技術を経営にうまく生かせなかったことが1つの大きな要因だ」と指摘。「米アップルや米アマゾン・ドット・コムなど、現在の上位企業のすべてがインターネットをうまく活用している」と述べた。

 その上で、「僕らは今後ディープラーニングが汎用目的技術になるとみており、これからの産業をつくっていくと確信している」と語った。すでに海外の大手企業はこのことに気付いており、2012年ごろからディープラーニング関連ベンチャーの買収が盛んに行われているという。「次の30年はディープラーニングの時代になるとテックジャイアントたちは気付き、着実に動いている」(岡田氏)。

 また岡田氏は、日本でのAI(人工知能)関連の人材育成を目指しJDLAが取り組む検定試験についても説明。技術者を対象にした「E(エンジニア)資格」と非技術者に向けた「G(ジェネラリスト)検定」の2つの検定試験を行っており、すでに合格者は1万人に及ぶという。

日本ディープラーニング協会は2つの検定試験を実施する
日本ディープラーニング協会は2つの検定試験を実施する
(撮影:中村宏)
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 岡田氏は「ディープラーニングやAIの活用を考える際は、変に頭を大きくして『よし戦略を立てるぞ』ではなく、『まず始めてみよう』『まず自分で理解しよう』というのが大事。経営者は、この変化が激しい時代において、常に情報のキャッチアップをしていかないと二度と取り返しがつかなくなる」と述べ、講演を締めくくった。