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位置管理にカメラを活用してメリット大

 「よくある無線ではなく、性能向上が著しいカメラを活用する点がユニーク」として工場IoT賞を受賞したのは、ビーコアの「彩色兼備~位置管理サービス~」だ。対象物に貼り付けたカラーコードをカメラで認識して、誤差5センチ程度の精度で位置情報を把握、管理するシステムである。無線ではなくカメラを使い、周辺環境や設置する地域の規制などの影響を受けにくくした点が特徴だ。

ビーコアの水野廉郎代表取締役
ビーコアの水野廉郎代表取締役
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 同サービスを開発した経緯について、登壇した同社の水野廉郎代表取締役はこう語った。「当社は元々、カラービットというカラーコードの画像認識専門だった。パナソニックとIoTカメラを共同開発したのがきっかけでこの分野に踏み出した。さらにAmazon Web Services(AWS)などクラウドの普及で、小さな会社でも大手のインフラを使ってサービスを提供できるようになったのも大きかった」

 カメラを使う ユニークな選択の理由については、「実際、無線を使って困っているユーザーがいる。数十センチの精度では満足できないとか、海外展開の際に現地の法規制対応でデバイスの選定やチューニングのやり直しが発生した、といったことだ。カメラならこうした問題を回避できる」と説明した。

従業員も会社も使えるスリープテック

 「物理的・心理的な障壁を極力減らしたサービスに仕上げた」との評価でスリープテック賞を受賞したのは、O:(オー)の「O:SLEEPリテンション」である。睡眠の質を測定するスマートフォンアプリを活用して従業員の睡眠の質を高め、生産性の向上や離職率の低下を図るとした企業向けサービスだ。

O:(オー)の谷本潤哉代表取締役
O:(オー)の谷本潤哉代表取締役
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 登壇した同社の谷本潤哉代表取締役は、従業員向けのサービス内容について「睡眠の状況が良いのか悪いのか。悪い場合はさらに、寝付きが悪い、途中で目が覚める、朝寝起きが悪いなど、どのタイプなのかを判別して改善プログラムを提示し、徐々に理想に近づけていく。使うのはスマホだけ」と説明する。自身は「超夜型」という。

 企業向けの機能については「匿名化した従業員の睡眠データを使って、生産性や心理的安全性などを算出し、部署ごとにチェックできる」と説明。睡眠データの管理にあたっては匿名性を確保する工夫を凝らしている。