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 スズキは2040年をイメージした小型車のコンセプト「HANARE(ハナレ)」を「東京モーターショー2019」(2019年10月24日~11月4日、東京ビッグサイト)で公開した。運転したくない(またはできない)が、プライベートな移動空間としての自家用車(マイカー)はほしい、という将来のニーズに焦点を当てた。

社長の鈴木俊宏氏
社長の鈴木俊宏氏
(撮影:日経Automotive)
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 「我々は小さなクルマを作り続けてきた。電動化や自動運転、シェアリングといった変革を通じて小さなクルマを作り変えていく」。同社社長の鈴木俊宏氏はプレスカンファレンスでこのように述べた。

 ハナレは、レベル5の完全自動運転車であり、車室内には運転席や操作系がない。こうした提案はこれまでMaaS(Mobility as a Service)車両ではありがちだったが、スズキはあえて自家用車として提案した。自宅を「母屋」、クルマを「離れ」とし、車室内をプライベートな空間として利用できるようにした。ウインドーの領域も最小限に抑えた。

ハナレ
ハナレ
(撮影:日経Automotive)
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ドアを締めた状態
ドアを締めた状態
(撮影:日経Automotive)
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ドアを開けた状態
ドアを開けた状態
(撮影:日経Automotive)
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 内装はシンプルで、60型ほどの液晶ディスプレーとシートがあるだけだ。ディスプレーを見やすいように、シートの向きを変えることができる。床はコルク張りである。車室内で映画やゲーム、カラオケなどを楽しむシーンを想定している。

シートはレールに沿って動く
シートはレールに沿って動く
(撮影:日経Automotive)
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床はコルク張り。写真左のドアも開く設計になっている
床はコルク張り。写真左のドアも開く設計になっている
(撮影:日経Automotive)
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 4輪にインホイールモーターを搭載する電気自動車(EV)であり、電池を床下に敷き詰めて広い車室内空間を実現する。電池容量や航続距離は未定。4輪操舵に対応する。舵角は通常のクルマと同じで、例えば真横に移動することはできない。ドアは後方と右側面が大きく開く。車両寸法は全長3900×全幅1800×全高1900mm。

 自動運転に必要なセンサーとして、車両四隅にLIDAR(レーザースキャナー)を埋め込むことを想定している。2040年にはLIDARの小型化が進み、目立たないように埋め込むことが可能になると期待する。

車両四隅へのLIDARの搭載を想定
車両四隅へのLIDARの搭載を想定
(撮影:日経Automotive)
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