全2876文字
PR

製造現場で用いるロボティクスを社会に広く還元

 こうした「ニンベンの付く“自働化”」によって、人の「創造性」や「生きがい」を生み出すという。トヨタでは、ロボットが人を支援し、ロボットを使う人がロボットのメカニズムを作る。人は自分が作ったメカニズムを使ったときに充実感を得られる。その充実感は新たなメカニズムを作り出す動機を生み、常にカイゼンが続く。こうして人間が創造性を発揮し、生きがいを感じながらイノベーションを進める「正のスパイラル」が生じると言ってよいだろう。

 トヨタはこうしたイノベーション戦略を高齢化問題の解決にも応用しようとしている。ロボティクスは、消費者だった人たちがクリエイターや職人として何かを作り出す手助けをし、社会貢献や他社への支援という形での“お返し”を可能にする。前述のような「生きがい、やりがいを生み出すサイクル」の実現を生み出せるわけだ。

高齢化社会において、テクノロジーは個々の人々を社会に貢献できる存在に変えるとトヨタは考えている。(写真:稲垣宗彦)
高齢化社会において、テクノロジーは個々の人々を社会に貢献できる存在に変えるとトヨタは考えている。(写真:稲垣宗彦)
[画像のクリックで拡大表示]