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 「今後数年以内にインド市場で100万台の環境対応車(グリーンカー)を販売する」。スズキのインド法人、マルチ・スズキ・インディア(Maruti Suzuki India)社長兼最高経営責任者(CEO)の鮎川堅一氏は、「デリーモーターショー2020(Auto Expo 2020)」(2月7~12日、インド・グレーターノイダ)のプレスカンファレンスでこう述べた。同社はこの取り組みを「ミッション・グリーン・ミリオン(Mission Green Million)」と呼んでいる。

マルチ・スズキ・インディア社長兼CEOの鮎川堅一氏
マルチ・スズキ・インディア社長兼CEOの鮎川堅一氏
(撮影:日経Automotive)
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 グリーンカーの技術候補として、CNG(圧縮天然ガス)車、マイルドハイブリッド車、ストロングハイブリッド車(HEV)、電気自動車(EV)の4つを挙げた。

グリーンカーを実現する4つの技術
グリーンカーを実現する4つの技術
(撮影:日経Automotive)
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 同社はCNG車を2010年から手掛けており、これまでに約62万台を販売した。2015年から販売を始めたマイルドハイブリッドシステム「Smart Hybrid」の搭載車を加えると、これまでに約100万台の販売実績があるという。約10年で成し遂げた100万台のグリーンカー販売を、今後数年の短期間で再び達成したい考えだ。

 ただし、競合他社がグリーンカーとしてEVを前面に押し出す中、同社は現実的な電動化戦略を描いているように見えた。「技術にとらわれず、顧客が大量に購入してくれるアフォーダブル(低価格)な電動車が必要」(鮎川氏)と主張していたからだ。EVも計画してはいるものの、マイルドHEVやストロングHEVが本命とみられる。インドでは充電ステーションの不足などからEVの普及にはしばらく時間がかかるとの見方が多い。

ミッション・グリーン・ミリオンにはアフォーダブルな技術が必要
ミッション・グリーン・ミリオンにはアフォーダブルな技術が必要
(撮影:日経Automotive)
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インド設計のコンセプトEV

 とはいえ、今回は展示の目玉としてSUV(多目的スポーツ車)タイプのコンセプトEV「CONCEPT FUTURO-e」を公開した。あくまで「デザインスタディー」であり、電池容量や航続距離などの詳細は未定だった。ただ、スズキではなく、マルチのインド技術者が外観や内装を設計した点で注目できる。

 2年前の「Auto Expo 2018」で発表したコンセプトカーもマルチによる設計だったが、「この時はスズキがかなり支援した」(スズキの担当者)という。これに対し、今回のEVコンセプトはマルチがほぼ単独で手掛けた。ここ数年でインドの設計力が格段に向上していることが見て取れる。アフォーダブルな電動車を実現するためには、こうした現地スタッフの活用が欠かせないと鮎川氏も強調していた。もちろん、インドの政策「Make in India」に沿う狙いもある。

コンセプトEV「CONCEPT FUTURO-e」
コンセプトEV「CONCEPT FUTURO-e」
クーペの要素を取り入れたSUVデザインが特徴とする。(撮影:日経Automotive)
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