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 東芝グループ(東芝と東芝デバイス&ストレージ)は、実用化に向けて開発を進めている200m以上の長距離計測が可能なLiDAR用計測IC(SoC)の性能を高め、その成果を「ISSCC 2020」で発表した。2018年の「ISSCC 2018」で発表した従来品に比べて、LiDARに組み込んだ際に得られる距離画像の画素数を2倍に高めた(関連記事)。従来品は水平240×垂直96画素だったが、今回の開発品では水平240×垂直192画素を達成した(関連記事)。フレーム速度は10フレーム/秒である。225m先にある、反射率10%の対象物の距離を計測した場合の誤差は0.25%。これらは、開発したSoCを組み込んだ試作LiDARを使い、7万lxという太陽下の明るい場所で撮影する試験を実施して得られた成果である。

 講演では、開発品を搭載した試作LiDARで測定して得られた点群画像を見せた。加えて、講演後に開催された「デモセッション」で、動作する様子を見せていた。

今回のSoCを搭載した試作LIDARによる点群画像
今回のSoCを搭載した試作LIDARによる点群画像
スライドは東芝グループ。(出典:ISSCC)
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「デモセッション」で実際に動作する様子を見せた
「デモセッション」で実際に動作する様子を見せた
右側奥にある黒いボックスが試作LiDAR。(撮影:日経クロステック)
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 一般に、時速120kmで走行している自動車の場合、ブレーキを踏んでから止まるまでの距離はおよそ150mになるという。これがLiDARで測定距離200m以上が望まれている理由の1つだ。東芝をはじめ、さまざまな企業が200m超の測定を可能にするLiDARと、その要素技術の開発に力を入れている。

開発したSoCを組み込んだ試作LIDARを使って試験を実施
開発したSoCを組み込んだ試作LIDARを使って試験を実施
試験環境は7万lxという太陽下の明るい場所で撮影するというものだった。スライドは東芝グループ。(出典:ISSCC)
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撮影試験の結果
撮影試験の結果
225m先を0.25%の精度で測距できた。スライドは東芝グループ。(出典:ISSCC)
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