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 「ISSCC 2020(International Solid-State Circuits Conference 2020)」(2020年2月15~21日に米国サンフランシスコで開催)の有線通信分野では、電気伝送技術(セッション6)と光伝送技術(セッション12)の2セッションが設けられ、合計12件の発表を通じて活発に議論された。データセンターなどのトレンドに遅れないためにはデータ転送におけるスループットを4年で約2倍のペースで向上させる必要がある。この厳しいスループット要求に応えるべく、PAM4(Pulse Amplitude Modulation)方式を採用した112Gビット/秒動作の送受信回路やラック間などの長距離伝送をターゲットにした光送信回路が各社から発表された。

有線回路技術 のトレンド
有線回路技術 のトレンド
(出典:ISSCC 2020 東京記者会見)
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 PAM4方式とは、同一シンボル内に「1」または「0」の2レベルで1ビットの情報を伝送する従来のNRZ(Non-Return-to-Zero)方式とは異なり、4レベルで2ビットの情報(3/2/1/0)を同一シンボル内で伝送することで、同一周波数において2倍の伝送速度を実現する方式である。このため、一世代前のIP(Intellectual Property)コアを再利用して次世代の高スループット化要求が実現できるなどの利点があり、半導体プロセスの微細化も活用して、PAM4方式で伝送速度および電力効率を向上していくための回路技術の開発が各社で進められている。