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 米キーサイト(Keysight Technologies)は、ドイツ・ニュルンベルクで開催の組み込み関連の展示会「embedded world 2020」(2月25~27日)にブースを構えて、計測器の新製品などを見せた。これらのうち、記者が取材したデータロガーとオシロスコープの2製品を紹介する。

写真右端の説明員のJason Saw氏が手に持っているのが、4チャネル同時サンプリングモジュールの「DAQM909A」。同説明員の後方左にあり、赤枠で囲まれている計測器がデータロガーの「DAQ973A」である。日経クロステックが撮影
写真右端の説明員のJason Saw氏が手に持っているのが、4チャネル同時サンプリングモジュールの「DAQM909A」。同説明員の後方左にあり、赤枠で囲まれている計測器がデータロガーの「DAQ973A」である。日経クロステックが撮影
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 「New」のサインボードの隣にあったのが、データロガー(データ収集システム)の「DAQ973A」である(製品ページ)。DAQ973Aは、2018年11月1日発売のデータロガー「DAQ970A」にGPIBインターフェースを追加した製品で、2020年2月1日に発売となった。ブースで説明していた独Keysight Technologies のJason Saw氏(Marketing Brand Manager, General Bench & Power Instruments)は、「かつてのデータロガーのインターフェースはGPIBが一般的だったが、DAQ970AではUSBを採用した。ドイツを中心に顧客から、GPIBを使い続けたいという要望を受けた。それに応えたのがDAQ973Aで、USBとGPIBの両方を備える」という。同氏によれば、DAQ973AとDAQ970Aは、シグナルコンディショナーを内蔵していることが特徴の1つである。

 DAQ973AやDAQ970Aは背面にスロットを3つ備えており、そこに挿すモジュールを変更することで、さまざまなデータを収集できる。今回のembedded worldでは、DAQ973AとDAQ970A向けのモジュールの新製品「DAQM909A」も紹介されていた(製品ページ)。DAQM909Aの発売日はDAQ973Aと同じ2020年2月1日である。DAQM909Aは4つの差動入力を備えたサンプリングモジュールで、4チャネルの同時サンプリングが可能である。周波数ドメインにおいては最大100Kサンプリング/秒、タイムドメインでは最大800Kサンプル/秒の速度、24ビットの分解能でサンプリングできるという。