スウェーデンIAR Systemsは、組み込み関連の国際展示会「embedded world 2020」(2月25~27日、ドイツ・ニュルンベルク)にブースを構えて、新製品などを紹介した。同社CEOのStefan Skarin氏によれば、今回の目玉は「Secure Desktop Provisioner」と呼ぶソリューション製品(ハードウエアとソフトウエアを組みわせた製品)とのことだった。
IARはマイコンのアプリケーションソフトウエアを開発するための統合開発環境(IDE:Integrated Development Environment)の大手メーカーで、同社のIDE「IAR Embedded Workbench」(以下、Embedded Workbench)はさまざまなマイコンメーカーのユーザーが使っている。同社は、2年前のembedded world 2018で、Embedded Workbenchのアドオンソフトウエアとして「Embedded Trust」を発表した(関連記事「正規工場の横流し品を防ぐ、IARがセキュリティー担保に向けた新ツール」)。この発表は、ソフトウエア開発の効率化に加えて同社がセキュリティーに本気で取り組むことの宣言のようだった。Embedded Trustは、同社と、マイコンや組み込み機器のセキュリティー技術の専門企業「英Secure Thingz」が共同で開発した。embedded world 2018の約1カ月半後に、IARはSecure Thingzを買収した(ニュースリリース1)。現在、Secure ThingzはIARの完全子会社として運営されている。