独congatec(コンガテック)は、組み込み関連の国際展示会「embedded world 2020」(2020年2月25~27日、ドイツ・ニュルンベルク)においてプレスカンファレンスを開催した。最初に登壇したCEOのJason Carlson氏は、本格化するIoT時代に向けて、エッジコンピューティングの強化に注力することをアピールした。
同氏によれば、2023年までにIoTネットワークのエッジ側には現在の20倍以上のスマートデバイス(機器)が接続されるという。エッジ側の機器は数が増えるだけでなく、求められる演算能力は急激に高まるとする。こうしたニーズに応えるべく、同社はさまざまな活動や新製品の開発・提供に力を注ぐとした。例えば、AI処理で、日本のHacarusと手を組んでいることを挙げた。Hacarusは学習用データを人手で厳選することで(いわゆるスパースモデリング技術を使って)、少ないデータでも推論処理能力の高いビジョンベースの検査システムを開発提供している。2019年11月には、congatecとHacarusがスターターキットを共同開発したことが発表された(ニュースリリース1)。
続いてCarlson氏は、高性能な次世代コンピューターモジュール規格の「COM-HPC」に対する取り組みを紹介した。COM-HPCは、PICMG(PCI Industrial Computer Manufacturers Group)が策定を進めており、congatecは策定の中心メンバーの1社である。今回のプレスカンファレンスでは、Carlson氏に続いて、現在PICMGのPresident and CEOを務めているJessica Isquith氏が登壇した。同氏によれば、COM-HPCは2020年第2四半期中に発行予定とのことだった。