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 岩手県一関市や東京都内で焼肉店を営む門崎の千葉祐士社長は2020年12月10日、「ニューノーマル時代のイノベーション~パーパスは永遠に」と題して、オンラインで開催された「デジタルイノベーション@NIGHT “幸せ”のニューノーマル」で講演した。

「デジタルイノベーション@NIGHT “幸せ”のニューノーマル」で講演する門崎の千葉祐士代表取締役
「デジタルイノベーション@NIGHT “幸せ”のニューノーマル」で講演する門崎の千葉祐士代表取締役
撮影:日経クロステック
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 千葉社長は「一関と東京を食でつなぐ」ことをビジョンに掲げ、1999年4月岩手県一関市で「焼肉店五代格之進」を創業、2008年10月に門崎を創設した。講演では、イノベーションを「課題解決」としたうえで、新型コロナ禍で取り組んできた新たな試みを紹介した。

肉は人をつなぐ「メディア」

 千葉代表はこれまで、生産者が生産物を生産・維持可能な金額で販売していくために、肉の付加価値向上に取り組んできた。その中で、肉は人をつなげたり、豊かにしたりする「メディア」として捉えているという。例えば、店舗は「プラットフォーム」であり、生産者と消費者が直接コミュニケーションを取る場だ。そこでは肉が人の出会いの機会を創出する役割となる。

 新型コロナ禍においては緊急事態宣言前から、千葉社長は経営する焼肉店など全店舗を休業した。そこで始めたのが、オンラインを活用したいくつかの新しい販売手法だ。例えば「ゴーストレストラン」と呼ぶ取り組みでは、自社開発のハンバーグを店舗のテークアウトやデリバリーで販売するほか、オンラインでの販売も開始した。