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 米AMD(Advanced Micro Devices)のPresident and CEOのLisa Su氏はCES 2021の基調講演の中で、ノートPC向けMPUの新製品「Ryzen 5000シリーズ・モバイル・プロセッサー」(以下、Ryzen 5000モバイル)を発表した(ニュースリリース1ニュースリリース2)。新製品は最新のCPUコア「Zen 3コア」を集積する。

新製品の「Ryzen 5000シリーズ・モバイル・プロセッサー」を掲げるLisa Su氏
新製品の「Ryzen 5000シリーズ・モバイル・プロセッサー」を掲げるLisa Su氏
(出所:AMD)
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 Ryzen 5000モバイルには性能重視の「Hシリーズ」と電力効率重視の「Uシリーズ」がある。新製品のHシリーズと前世代品(Zen 2コア集積の「Ryzen 4000シリーズ・モバイル・プロセッサー」*1)を比較すると、シングルスレッド性能が最大23%、マルチスレッド性能が最大17%向上した(新製品の「Ryzen 7 5980X」のサンプルチップと前世代品の「Ryzen 9 4900H」を比較)。また、新製品のUシリーズと前世代品を比較すると、シングルスレッド性能が最大19%向上し、マルチスレッド性能は最大14%向上した(新製品の「Ryzen 7 5800U」と前世代品の「Ryzen 7 4800U」を比較)。Uシリーズでは電池寿命も延びたという。1回の充電で、一般的な利用形態の場合は17.5時間、動画再生の場合は21時間の動作が可能とする。

 Ryzen 5000モバイルはCPUコア数や熱設計電力(TDP)などが異なる製品が全部で13あり、うち8製品がHシリーズ。残り5製品がUシリーズである。Hシリーズは3種類に分けられる。製品番号の末尾が「HX」の製品はTDPが45W以上と大きく、ゲームやクリエーター向け。末尾が「H」の製品はTDPが45W。末尾が「HS」の製品はTDPが35Wである。HX製品は今回初めて登場した。一方UシリーズはTDPが15Wと低く、外出先で使う機会が多い薄型ノートPCに向くとする。Uシリーズのうち2製品はZen 3コアを集積しているが、3製品はZen 2コアを集積する。

「Ryzen 5000シリーズ・モバイル・プロセッサー」製品の主な仕様
「Ryzen 5000シリーズ・モバイル・プロセッサー」製品の主な仕様
表中で(注5)のブーストクロックは、1つのCPUコアをブースト動作させたときの最大動作周波数。(注6)のベースクロックは典型的なワークロードで稼働させたときの平均的な動作周波数。(出所:AMD)
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 AMDによれば、Ryzen 5000モバイルを搭載したノートPCは21年2月より順次出荷が始まり、21年末までに民生用と商用を合わせると150機種以上のRyzen 5000搭載モバイルノートPCが発売されるという。またAMDは、セキュリティー機能や管理機能などを強化したエンタープライズノートPC向けMPU「Ryzen PPO 5000シリーズ・モバイル・プロセッサー」を21年上期中に発売する予定である。