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 2021年4月にオンラインで開催された世界最大級の産業技術の展示会「HANNOVER MESSE 2021: Digital Edition」(ハノーバーメッセ)の会期4日目、4月15日に「インダストリー4.0とAI:日本とドイツの中小企業の課題」と題するライブストリーミング配信があった。日本とドイツでデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組むメーカーや支援機関などが参加。中小企業の取り組みについてはドイツが先行しており、大学と連携した機関の支援も充実しているなどの指摘があった。

「日本とドイツの中小企業の課題」のディスカッションの様子
「日本とドイツの中小企業の課題」のディスカッションの様子
(ライブストリーミングの画面をキャプチャー)
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 このイベントは、毎年ハノーバーメッセ会期中に開催されている「日独経済フォーラム」の代替として、1時間の枠に基調講演とパネルディスカッションを組み込んだ2部構成で実施された。

 前半の基調講演では、中小企業にとってDXの手段として有力と考えられるプラットフォームの動向について、野村総合研究所主席研究員の藤野直明氏と独Siemensのウルリッヒ・ローウェン氏(Prof. Dr. Ulrich Löwen)が報告。配車サービスの米Uber Technologies(ウーバーテクノロジーズ)や米Airbnb(エアビーアンドビー)に代表されるB to C分野のプラットフォームサービスが、いずれB to Bにも及ぶという“定説”について、日独の企業に対する調査などを基に検証。その結果、まだ製造業ではプラットフォームサービスの利用は広がっている段階にはない、とした。

 製造業において製品組み立てメーカーと部品メーカーを連携させるなどのプラットフォームサービスは始まっているが、プラットフォームごとに目指しているものや特徴が異なり、それに参加する企業は自社に合っているプラットフォームサービスかどうかを慎重に検討する必要がある。ところが、そのための情報がまだ十分に流通しておらず、プラットフォーム自体も成熟の過程にある、という。