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 ゲームは先進国か中国で作られるもの、という認識は過去のものになりつつあるようだ。2021年8月24日からオンラインで開催されたゲーム開発者会議「コンピュータエンターテインメントデベロッパーズカンファレンス2021」(CEDEC2021)の3日目、新興国のゲーム産業に詳しいルーディムスの佐藤翔代表取締役(図1)は「新興アジア諸国のゲーム産業・市場の現在:東南アジア、南アジア、中東」と題した講演の中で、新興国発のさまざまなゲームを取り上げた。

図1 ルーディムスの佐藤翔代表取締役
図1 ルーディムスの佐藤翔代表取締役
(写真:日経ソフトウエアがオンライン講演をキャプチャー)
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 なかでも、「今、東南アジアのゲーム業界は百花繚乱」(佐藤氏)。レベルが上がってきており、ほぼ毎月、注目度の高いゲームが複数登場しているという(図2)。

図2 東南アジア発の注目ゲーム
図2 東南アジア発の注目ゲーム
(写真:日経ソフトウエアがオンライン講演をキャプチャー)
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 例えば、マレーシアの「Midwest 90」(発売前)は米国の中西部が舞台のゲーム(図2上段左)。米国のゲームメディアも大きく取り上げているという。一方、タイの「Daikaiju Daikessen」は日本的な雰囲気を持つゲームだ(図2上段中央)。

 インドネシアの「COFFEE TALK」はすでに日本でも人気のゲーム(図2上段右)。同じく、インドネシアの「PARAKACUK」(発売前)は、インドネシアの学校で“喧嘩番長”をやるゲームである(図2下段左)。

 「Pwal Kyam」は、ミャンマーのITアウトソーシングの会社が作ったミャンマー語のフルボイスに対応するMOBA(マルチプレーヤーオンラインバトルアリーナ)ゲーム(図2下段中央)。フィリピンの「GNOME MORE WAR」はカジュアル系の人気ゲームである(図2下段右)。