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 LIGHTz(茨城県つくば市)は、2022年4月に提供を開始した設計支援サービス「Indst Park」を「名古屋ものづくりワールド2022」(2022年4月13~15日、ポートメッセなごや)に出展した()。熟練設計者に設計の進め方をヒアリングし、検討すべき項目を整理。さらに、検討項目間の順序関係を洗い出し、設計手順全体を表す情報として記録する。この設計手順を新たな案件に対して漏れなく実行できるように支援するツールと組み合わせ、設計品質が向上する効果を見込む。

図 LIGHTzが出展した「Indst Park」のツール
図 LIGHTzが出展した「Indst Park」のツール
頂点と辺で設計手順を表し、順番に漏れなく実行できるように支援する。(出所:日経クロステック) 
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 同社は、企業の熟練設計者を3~4カ月かけてヒアリングし、設計手順を明らかにして記録する「汎知化(はんちか)」のサービスをここ5~6年間提供している。設計検討項目を頂点に、検討の順序関係を辺にするネットワーク状のグラフ「BrainModel」で設計手順を表現する。「ベテランの退職が迫っており、仕事の手順やノウハウを引き継いでおきたいと考える企業からの案件が多い」(同社)という。

 新サービスでは、引き継いだ手順やノウハウの活用を図れるように、ツールと組み合わせた。ツールは、設計手順のグラフ表現を基に、ユーザーである技術者が新たな設計案件に対して検討項目を順番に飛ばさずに考慮・判断するように支援する。各検討項目について参照すべき手順書や技術文書は、ツールの画面に表示して参照忘れを防ぐ。検討の終わった項目について技術者が「完了」を指定すると、ツールは次に検討すべき項目を明示する。これを続けて全検討項目が完了すれば、抜けや漏れのない検討ができたことになる。

 設計手順を表現するグラフは矢印になっており、ある検討項目での考慮・判断結果を別の項目で利用することを示す。例えば、タンクの設計で容量を先に決め、その容量を実現する形状や周辺の構造を後で決める、といった順序関係を表す。この場合、技術者が容量について「完了」を指定すると、ツールは形状の検討を促す。反対に、タンク周辺の構造や形状を先に決め、後で容量を決める場合は矢印の向きが逆になる。

 どちらかを先に決めるわけにはいかず、形状と容量を互いに調整しながら並行して決めていくような“擦り合わせ”の過程(グラフの矢印は両向き)も支援できるように工夫した。擦り合わせのある検討項目については考慮・判断した結果を仮決めして「暫定完了」を指定できる。「暫定完了」の状態で進めて、最終的に確定したら「完了」を指定する。

 料金はヒアリングの過程で600万~700万円程度、これとは別にツール導入の初期料金600万円程度、そしてユーザー1人当たりに1万5000円がかかる。