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 細くて小型のセラミックス製品のニーズを開拓する──。パイロットコーポレーション(以下、パイロット)が、微細加工を施したセラミックス製品の開発に力を入れている。シャープペンシルの芯の製造で培った微細加工技術を応用。セラミックスの中でも放熱性に優れる窒化アルミニウム(AlN)製パイプを製作し、「名古屋ものづくりワールド2022」(2022年4月13~15日、ポートメッセなごや)で披露した。

AlNで製作したパイプやロッド
AlNで製作したパイプやロッド
内径が0.02mm、すなわち20μmと微細なパイプも加工できる。(写真:日経クロステック)
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 原料であるセラミック粉にバインダーを入れて混練した材料を、押し出し成形した後、1200~1500度(℃)で焼成して製品を造る。緻密な成形と均質な焼成により、密度と強度、純度の高いセラミックス製品に仕上げることができる。

 対応できるのは、外径が0.5~6mmで内径が0.02~4mm、長さは100mmまでのパイプおよびロッドだ。押し出し(長さ)方向に多数の貫通穴を設けたフィルター形状の微細加工もできる。

 熱伝導率は185W/(m・K)と、同じくセラミックスであるアルミナやジルコニアでできた製品の20~30W/(m・K)と比べて6~9倍ほど優れる。

 こうした微細形状と高い熱伝導率を生かし、パイロットは電子回路基板に実装する電子部品や放熱部品などの用途を探す。

 これまで同社のセラミックス製品は、軸受けの軸や放熱フィン、機械設備の駆動部のガイドピンなどで採用実績がある。これらは主に耐摩耗性の高さが評価されたようだ。