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 リスクテック(RiskTech)はリスク(Risk)とテクノロジー(Technology)を掛け合わせた造語。ビッグデータやAI(人工知能)、IoT(インターネット・オブ・シングズ)といったデジタル技術を活用して、顧客が抱えるリスクを可視化・最適化し、事前の対処を図ることを指す。損害保険大手を中心に注目を集めている。

 保険分野では、デジタル技術を活用して保険サービスの効率や収益性を高めたり、革新的な保険サービスを生み出したりする「インシュアテック(InsurTech)」が注目を集めつつある。リスクテックはインシュアテックの一つで、従来は不可能だった「事故が起こらないようにする」ビジネスを可能にするのが狙いだ。

「リスクテック」の概要
「リスクテック」の概要
出所:日経FinTech
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 リスクテックは損保のビジネス形態を一変させる可能性を秘める。以前は、保険商品が顧客の課題を解決する策そのものだった。保険会社はリスクを定量的に割り出して保険料を算出し、保険商品として顧客に提供する。

 これに対しリスクテックは事前の対処を支援する解決策(ソリューション)に主眼を置く。ソリューションは保険商品に付帯させて提供するほか、損保の関連会社が単体で販売する場合もある。

 国内でリスクテックへの口火を切ったのは三井住友海上火災保険だ。アクセンチュアと提携して2019年5月、法人向け保険の付帯サービスとして「RisTech」の提供を始めた。大量のデータから課題の原因と解決策を導き出すサービスで、工場や設備であれば、過去に不具合が発生したデータを分析して、事故の予兆把握や最適なメンテナンス計画の策定に役立てる。