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 オフィス内に設置したリアルなホワイトボードと同様に、会議中などに文字や図を書いて共有できる仮想的なホワイトボードのこと。画面上に表示された編集用のアイコンをマウスで選んでから位置を指定するなどの簡単な操作で、図やテキストを配置できる。

 米国・オランダに本拠地を置くミロが提供する「Miro」や、グッドパッチが手掛ける「Strap」など、オンラインホワイトボードに特化したSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)がある他、Microsoft 365やGoogle Workspaceといったオフィスワークを支援するSaaSの一機能としても提供されている。

 2020年春以降、新型コロナウイルス対策でテレワークが普及したのに伴い、情報共有の手段として活用が広がっている。例えばグッドパッチの場合、2020年9月のStrap正式版の提供開始後、1年ほどで導入社数が100社を超えた。主に大手企業で活用が進んでいるという。

 代表的な使い方が、Web会議サービスやビジネスチャットなどとの併用だ。自宅などからテレワーク中の複数メンバーが、通話やチャットのメッセージなどではイメージしづらい情報について、オンラインホワイトボードを共有して図解しながら説明することで、参加者の認識違いを回避できる。

アイデア発散、工程見える化にも活用可能

 リアルなホワイトボードにはない、オンラインならではの特徴も複数持つ。1つめは、スペースに制約がない点だ。リアルなホワイトボードは描ける範囲が物理的に限られているため、新たに図などを描こうとしたとき、余白がないと書いた文字などを消したり、ボードをひっくり返すなどして裏面に切り替えたりする手間がかかる。オンラインホワイトボードではこうした手間はかからない。

 2つめは、オンラインホワイトボードを共有しているユーザー全員が同時に図などを描ける点だ。リアルなホワイトボードでは、図などを同時に描く人数は限られるので、描く人以外は聞き役に回ってしまうことが多い。しかし、オンラインホワイトボードは参加者全員が描けるので、活用すればミーティングなどの活性化が見込める。

 3つめは、書き込んだ内容を簡単に保存できることだ。オフィスにあるリアルなホワイトボードは共用の会議室などに置かれることが多い。その場合、次に使う人たちのために書き込んだ内容を消す必要がある。しかし、保存機能があるオンラインホワイトボードでは書き込んだ内容をそのままにしていつでも利用を再開できる。

 こうした特徴を組み合わせることで、リアルなホワイトボードにはないメリットが生まれる。グッドパッチの大竹智史プロダクトマネージャーは、「スペースが無限大なので、複数のメンバーが一緒に資料の作成やアイデアの発散、議事録の作成などができる。メンバー個人の作業工程の情報も書き込めるので、中間工程の見える化にも活用可能だ。蓄積すれば情報資産として他の社員にも参考になる」と説明する。