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通信事業者が帯域を管理

 冒頭で書いた通り帯域保証型サービスでは、複数の利用者で共用する回線であっても、契約した帯域まで利用できるように通信事業者が管理する。

 例えば、利用者が契約した帯域までは使用可能にする一方、それを超えた通信は受け入れないようにする。こうすることで回線を共用する通信サービスであっても、回線を占有する専用線のように契約した帯域まで安定的に利用できるようにする(PICT2)。

PICT2●帯域保証なら特定の利用者の通信を優先する
PICT2●帯域保証なら特定の利用者の通信を優先する
(イラスト:なかがわ みさこ)
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 ただ帯域保証型サービスはベストエフォート型サービスに比べてコストが高くなる。そこでベストエフォートの帯域の一部を帯域確保で提供するサービスがある。組み合わせることでコストを下げている。こうしたサービスをバースト型と呼ぶ。

 利用者は、優先度が高いアプリケーションは帯域保証で通信して、それ以外はベストエフォートで通信するようにする。こうすることでトラブルの発生を抑えるとともに、契約した帯域を最大限活用できる。このように特定の通信を優先させることやそのための技術はQoS(Quality of Service)と呼ばれる。

帯域確保や帯域優先のサービスも

 前述のように帯域保証とは通信の品質保証である。とても意味が広く曖昧であり、帯域の管理方法は通信事業者によって異なる。このため管理方法の違いを明確にするために、別の言葉を使って自社の帯域保証型サービスを表現する通信事業者もある。

 例えば、帯域保証型サービスによっては利用者全員が契約した帯域の上限まで利用しようとすると回線の帯域が足りなくなる場合がある。そのようなサービスでは上限の利用率(稼働率)であるSLA(Service Level Agreement)を設定して、稼働率がSLAを下回ったときは料金を返金する。

 一方、どのような場合でも上限まで利用できるように、契約した帯域を確保するサービスもある。そのようなサービスは帯域確保型サービスと呼ぶ。帯域確保型サービスでは、その利用者が使っていないときでも別の利用者がその帯域を使えないようにする。

 バースト型サービスと似た、帯域優先型と呼ばれるサービスもある。帯域優先型サービスでは、契約時に帯域優先とベストエフォートの帯域を設定する。帯域優先の通信は別の利用者のベストエフォートの通信より優先されるが、帯域優先の通信が混み合うと契約帯域まで利用できなくなる。