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 材料に生じた傷を自発的にあるいは、簡易な治癒などを施すことによって修復させる材料を「自己修復材料」または「自己治癒材料」と呼ぶ。ただし、現状ではこれらの用語に対する厳密な定義は存在しない。

 自己修復材料は、特定の材料種別だけに偏在しているわけではない。金属、高分子材料、セラミックス、コンクリート材料などさまざまな材料で研究や開発が進められている。政府が2013年に掲げた「日本再興戦略」において、2030年に世界市場が30兆円になるという見通しを示している有望な技術領域だ。割れてもくっつく有機ガラスや断線しても修復する金属配線など日本国内でも活発に研究が進められている。

東京大学の相田卓三教授などが開発した自己修復性能を持つ有機ガラス(写真:東京大学)
東京大学の相田卓三教授などが開発した自己修復性能を持つ有機ガラス(写真:東京大学)
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室温でしばらく圧着しておくと割れた部分が修復する(写真:東京大学)
室温でしばらく圧着しておくと割れた部分が修復する(写真:東京大学)
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破断した箇所が元通りくっついた様子(写真:東京大学)
破断した箇所が元通りくっついた様子(写真:東京大学)
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 傷を自発的に修復できると、メンテナンスが容易になる。さらに、長寿命化も期待できるようになる。自己修復機能が働けば、初期不良が存在する製品であっても、使用しやすくなる可能性がある。

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