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CASEの次は“ゼロインパクトカー”

ダイムラー社長のオラ・ケレニウス氏
ダイムラー社長のオラ・ケレニウス氏
(写真:日経Automotive)

 「地球に悪影響を与えない“ゼロインパクトカー"の開発を目指す」。ドイツ・ダイムラー(Daimler)社長のオラ・ケレニウス(Ola Kallenius)氏は「CES 2020」の基調講演でこう述べた。経済性だけの追求ではなく、環境性や社会性を重視する世の中の流れに沿う姿勢を強調した。クルマを悪者にしないための取り組みともいえるだろう。

 ダイムラーは、自動車業界の競争力となる技術開発の方向性を表したキーワード「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」を最初に使った企業だ。前社長のディーター・ツェッチェ(Dieter Zetsche)氏が2016年秋に使った。その“CASE生みの親"からダイムラー社長のバトンを受け継いだケレニウス氏がCASEに続く自動車開発の方向性として打ち出したのが、ゼロインパクトカーだ。

 自動車業界の“ゼロ"と言えば、走行中に二酸化炭素(CO2)を出さない「ゼロエミッション」が主流だが、ダイムラーは“ゼロ"の範囲を拡大させ、車両の生産から廃棄までのライフサイクル全体を対象にした。ケレニウス氏は「電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)といった車両だけでなく、部品供給網(サプライチェーン)を含め生産過程を持続可能なものにする必要がある」と訴えた。

日本の先進技術を世界に見てもらう

自工会副会長(ホンダ会長)の神子柴寿昭氏
自工会副会長(ホンダ会長)の神子柴寿昭氏
(写真:日経Automotive)

 日本自動車工業会副会長(ホンダ会長)の神子柴寿昭氏は2020年1月、都内で開催された自動車関連団体の賀詞交換会で挨拶し「2020年はオリンピック・パラリンピックがあり、日本のモビリティー技術を世界にアピールする絶好の場になる」との期待を述べた。

 特に、CASEの一つである自動運転は、国内の法改正を進めており、実用化が進む年になると見る。ただ、自動運転で大切なのは、技術や実用化で競うというよりも「事故ゼロを実現する一つの手段として捉えるべきだ」と提言した。モビリティーがより安全・安心で楽しいものになるように自工会として“ワンチーム"で取り組む。

PSAとの統合、喜ばしい

FCAジャパン社長のポンタス・へグストロム氏
FCAジャパン社長のポンタス・へグストロム氏
(写真:日経Automotive)

 フランス・グループPSA(Groupe PSA)との経営統合について、欧米FCA(Fiat Chrysler Automobiles)日本法人社長のポンタス・へグストロム(Pontus Haggstrom)氏は、2020年1月の新春会見で次のように述べた。「FCAもPSAも日本での販売が好調に推移しており、経営統合は喜ばしい。欧州連合(EU)当局による統合の承認に最大1年かかるため、2020年は通常通り事業を展開する」(同氏)。

 「開発や調達、生産面で統合のメリットを生かせる」(同氏)と述べた。「統合によって大型プラットフォームの数を絞れるほか、両社が個別に電動車を開発するムダを省ける」(同氏)という。

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