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デンソーが燃料ポンプで巨額リコール

デンソー社長の有馬浩二氏
デンソー社長の有馬浩二氏
(写真:デンソーが配信した動画のキャプチャー)
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 「創業の原点に立ち返り、経営の生命線である品質向上に努める」。デンソー社長の有馬浩二氏が2020年3月期の決算会見で、品質問題について謝罪した。欠陥燃料ポンプを自動車メーカーに供給し、340万台を超える「メガリコール」の原因となってしまったのだ。

 トヨタ自動車は、デンソー製の燃料ポンプに不具合があるとして、これまでに世界で322万台のリコールを発表している。規模が最も大きいのが北米市場で、トヨタは約183万台をリコール対象車とした。

 燃料ポンプの成型条件が不適切なため変形することがあり、走行中にエンジンが停止する恐れがある。デンソーは、トヨタ向けのリコール対策費用として2220億円を計上。新型コロナウイルスの影響とした430億円の5倍以上の損失規模となった。

 リコール台数はさらに増える可能性がある。燃料ポンプは汎用的な製品で、トヨタ以外の自動車メーカーも使っているからだ。例えばSUBARU(スバル)は、米国向けの車両に同部品を搭載しており、約20万台のリコールを決めた。デンソー副社長の山中康司氏は会見で、「リコールの決定は自動車メーカーの判断。現時点では分からない」と述べた。

自動車業界の勝ち組は2~3社

日本電産会長兼CEOの永守重信氏
日本電産会長兼CEOの永守重信氏
(写真:日本電産が配信した動画のキャプチャー)
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 「自動車業界の勝ち組と負け組がハッキリする」。日本電産で会長兼CEO(最高経営責任者)を務める永守重信氏は、2020年4月末に開いた同年3月期の決算会見でこう強調した。新型コロナウイルスの感染拡大による市場縮小で競争が激化すると分析する。

 「アフターコロナ」に向けて日本電産が取り組んでいるのが、電気自動車(EV)モーターを供給する自動車メーカーの見極めだ。永守氏は「2~3社の勝ち組に本当に良い製品を供給していく」戦略を描く。コスト競争力を高めるため、「生産設備の価格が半値ほどまで下がっている今の段階で投資に踏み切る」(同氏)考えも示した。

トヨタ、国内300万台生産を死守

トヨタ自動車社長の豊田章男氏
トヨタ自動車社長の豊田章男氏
(写真:トヨタ自動車)
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 「日本にはものづくりが必要だ。人はコストではなく、改善の源。雇用や国内のものづくりを犠牲にしたV字回復は許されない」。トヨタ自動車社長の豊田章男氏が、2020年3月期連結決算の席で熱弁を振るった。

 トヨタは経営環境が厳しい中でも「国内生産300万台体制を死守する」(同氏)という。理由は、「日本はマザー工場で、国内生産体制がグローバルトヨタの基盤」(同氏)と位置付けるからだ。300万台を維持することで、日本の自動車産業の要素技術と技能を持った人材を守っていく。だからこそ、いわゆる「クビ切り」で業績をV字回復する手法を批判した。

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