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 無線で車載ソフトを更新するOTA(Over The Air)機能が注目を集めている。米テスラ(Tesla)が先行しており、運転支援システムの機能変更や追加、電池容量の設定変更などができる。世界の大手自動車メーカーはOTAを、自動運転を実現するための基盤技術と位置付け、開発を急ぐ。

 OTAを実現するには、ソフトウエアの無線による更新技術をECU(電子制御ユニット)に内蔵することが必須であるとともに、インフラの整備も必要だ。

 OTAの需要拡大に合わせて、車載ソフトのプラットフォームの国際標準である「AUTOSAR」 が、OTAに対応した次世代版「AUTOSAR Adaptive」の量産対応を始める。ドイツの自動車メーカーが2019年に量産する車両で採用することが分かった。ドイツ・ベクター(Vector Informatik)で組み込みソフト担当シニアプロダクトマネージャーを務めるMarkus Oertel氏に聞いた(図)。

図 ドイツ・ベクター(Vector Informatik)組み込みソフト担当シニアプロダクトマネージャーのMarkus Oertel氏
図 ドイツ・ベクター(Vector Informatik)組み込みソフト担当シニアプロダクトマネージャーのMarkus Oertel氏
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次世代標準のAUTOSAR Adaptive に対する、世界の自動車メーカーの取り組みは進んでいるか。

 日本メーカーは積極的だが、技術が成熟するのを待っているように見える。まだ量産プロジェクトはない。2020年前に対応する量産車は出てこないのではないか。

 米国は、自動車メーカーごとに独自仕様のソフト基盤を使っている。現在は次世代標準のAUTOSAR Adaptiveについて、検討を始めた段階だ。量産は決まっていない。決まれば最も大きな案件になるだろう。

 ドイツは最も積極的な市場だ。2019~21年ごろに続々とAUTOSAR Adaptiveを備えた量産車が出てくる。メーカーによって、使う機能はさまざま。自動運転だけでなく、マルチメディアなど採用事例は幅広い。