PR

EV攻勢のVWと中国で激突

 トヨタの“部品メーカー化”戦略と正面からぶつかるのがVWである。同社は19年3月、EV専用のPF「Modular Electric Toolkit(MEB)」を外販すると表明(図5)。「世界最大規模の部品メーカー」(VW)を志向する。

図5 VWのEV専用プラットフォーム「MEB」
図5 VWのEV専用プラットフォーム「MEB」
19年末から生産を開始する予定。後輪駆動を基本とするが、前輪側にも電動アクスルを搭載できる。(出所:VW)
[画像のクリックで拡大表示]

 EVで攻めるVWとHEVを推すトヨタ。勝敗を左右するのが中国市場だろう。部品メーカーとして規模を追求する上で、中国の自動車メーカーを顧客として獲得できるかが重要になる。

 中国は19年に新エネルギー車(NEV)規制を導入し、EVを優遇する。この方針にぴたりと寄り添うのがVWだ。ただし、中国では電動車両への補助金が20年に廃止になるため、「購入価格が上がれば、消費者はEVから離れる」(ある自動車メーカーの幹部)。

 対するトヨタには、中国でHEVの成功体験がある。17年に投入した「カローラ」「レビン」のHEVを、ガソリン車と同等の価格設定にして約14万台も売った。19年発売のPHEVでも同様の戦略を採る。モーターやPCUなどの主要部品は現地化を進めており、コスト競争力は高い。

 VWとトヨタのうち中国市場の消費者が選んだ方が、部品メーカーとして世界最大の自動車市場に深く入り込める。