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 車載OS「QNX」を手がけるカナダ・ブラックベリー(BlackBerry)は、自動車向けの音響ソフトウエア「Acoustics Management Platform(AMP)3.0」を開発した。同社は今後、デジタルコックピットやADAS/自動運転、OTA(Over The Air)などに注力する考え。今回のAMP3.0も従来型の音響システムというよりは、デジタルコックピットやADAS/自動運転を強く意識した内容である。

 音響は、高音質の音楽再生に加え、車内外のノイズ低減やエンジン音などの生成、マイクを介した車内会話、警告音やチャイムの生成など、多岐にわたる。こうしたシステムは、エンジン音のない電気自動車(EV)や、さまざまな警告を発する自動運転車、複数の機器を統合するデジタルコックピットなどで重要になる。

 これまでは各機能ごとに5種類ほどのECU(電子制御ユニット)が必要だったが、新開発のソフトウエアを使うと1個のプロセッサーで完結でき、システムの低コスト化が可能になる。「セントラルECUへの統合が進む次世代車のトレンドを意識した」[同社SVPのケイヴァン・カリミ(Kaivan Karimi)氏]とする()。

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図 複雑な音響システムをソフトで実現
(a)ブラックベリーSVPのケイヴァン・カリミ氏。(b)走行音が響く中、3列シートの1列目と3列目で会話するデモを見せた。(撮影:日経Automotive)

 プロセッサーに求められる性能は具体的に示さなかったが、「ARM Cortex-A」や「Intel x86/x64」といった一般的なプロセッサーコア上で動作し、「それほど高い性能は必要ない」(同氏)という。

 AMP3.0の機能は5種類ある。ハンズフリーの通話やマルチゾーンの音声入力を実現する「QNX Acoustics for Voice(QAV)」、大きな騒音の中でもマイクを介して車内で会話ができる「In-Car Communication(ICC)」、ノイズ低減や車内外の音響設計を担う「Active Sound Design(ASD)」、スピーカー管理や高音質の音楽再生を行う「Software Audio Management(SAM)」、警告音やチャイムを生成する「Chimes and Safety Alerts(CSA)」である。

 このうち、今回は車内の会話を支援するICCのみデモした。トヨタ自動車「アルファード」の各座席にマイクやスピーカーを組み込み、大きな走行音が発生していても前席と後席の乗員が会話しやすいことを示した。

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