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低コストのコネクテッド機能を初搭載

 コネクテッド機能でも、コストを重視した。新型車に初搭載したダイハツコネクトでは、乗員の私物のスマートフォン経由でサービスを提供する。専用のアプリケーションを、スマホにダウンロードして使う。

 利用者は追加の使用料などを負担する必要がない。「低コストでサービスを利用できるようにするため、専用の車載通信機器を使わず、私物のスマホと連携させることにした」(同社)という。

 コネクテッド機能で提供する基本サービスは、安全に関するものを中心にした。具体的には(1)事故・故障時に対応する「つないでサポート」、(2)運転者の状況を家族などにメールで伝える「見えるドライブ」、(3)クルマの状況を離れた場所から確認できる「見えるマイカー」、(4)メンテナンス情報を伝える「つないでケア」である(図4)。

図4 ロッキーのコネクテッドサービス
図4 ロッキーのコネクテッドサービス
車載通信機器を搭載せず、私物のスマホ経由でサービスを提供する。ダイハツの資料を基に日経Automotiveが作成。
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 この他に、車内で利用できる無線LANサービスや、スマホのアプリと連携したサービスも提供する。アプリとの連携サービスでは、「SmartDeviceLink」と「Apple CarPlay」に対応するスマホのアプリを、車載ディスプレー上で操作できる注4)

注4)トヨタのライズでもSmartDeviceLinkと
Apple CarPlayに対応するアプリとの連携サービスを使える。一方、ダイハツコネクトの4つの基本サービスはロッキー専用で、ライズではトヨタのコネクテッドサービス「T-Connect」が利用できる。

自動ブレーキは昼間の歩行者対応まで

 予防安全機能ではタントと同様に、ダイハツの先進安全運転支援システム(ADAS)「次世代スマートアシスト」を標準搭載し、タントのシステムに搭載する15機能に2機能を追加した(図5)。

図5 新型車に搭載する予防安全機能
図5 新型車に搭載する予防安全機能
タントに搭載するシステムの15機能に、死角に入った車両を検知する機能(BSM)と後方を横切る車両を検知する機能(RCTA)を追加した。ダイハツの資料を基に日経Automotiveが作成。
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 第1の追加機能は、死角検知(BSM)である。隣の車線を走る車両を検知し、その車両が死角に入ると、運転者に車両の接近を知らせる。隣の車線を走る車両の検知には、後部バンパーの左右に取り付けた中距離レーダー(24GHz帯の周波数に対応)を使う。

 同レーダーはデンソー製で、トヨタのADAS「Toyota Safety Sense(第2世代版)」などで使うものと同じである。レーダーをトヨタと共用することで、システムコストを抑えやすくした。

 第2の追加機能は、後退時の車両検知(RCTA)だ。後退中に後方を横切る車両を検知し、運転者に車両の接近を知らせる。車両を検知するセンサーは、BSM用と同じだ。

 一方、自動ブレーキが対応するのは、昼間の歩行者までである。夜間の歩行者には対応していない()。自動ブレーキ用のセンサーは、タントと同じデンソー製の小型ステレオカメラを使う注5)

表 新型車と「クロスビー」、「トール」の比較
新型車は予防安全機能でもクロスビーを上回る。各社の資料を基に日経Automotiveが作成。写真提供はロッキーとトールがダイハツ、クロスビーがスズキ。
表 新型車と「クロスビー」、「トール」の比較
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注5)Toyota Safety Sense(第2世代版)で使うデンソーの単眼カメラは既に、夜間の歩行者(街灯がある場合とない場合)に対応している。

 なお、新型車(ロッキー)の基本価格は170万5000円注6)。DNGAを適用することで、性能を高めながら、クロスビーより約10万円安く抑えた。

注6)ライズの基本価格は167万9000円。ロッキーより2万6000円安い。