全679文字
PR

 SUBARU(スバル)と富士通は、SUBARU群馬製作所大泉工場のエンジン用カムシャフト研削工程でAIにより全ワークの品質を保証する実証実験を2019年末に始めた。研削中の振動などのデータをAIに与えて加工品質をリアルタイムで推測させ、加工後の実測結果と突き合わせる。これまでカムシャフトの品質は抜き取り検査によって保証していたが、両社はAIにより全数の品質保証が可能になると見て、実証実験に踏み切る(図1、2)。

図1 AIモデルによる品質保証の仕組み
図1 AIモデルによる品質保証の仕組み
加工中のデータから品質の良否を判定する。(出所:富士通、スバル)
[画像のクリックで拡大表示]
図2 品質保証の対象とするカムシャフト
図2 品質保証の対象とするカムシャフト
(出所:富士通、スバル)
[画像のクリックで拡大表示]

 今回活用するAIモデルは、研削設備に接続したセンサーから収集した主軸動力値や振動といったデータと、カム面の形状や面粗さなどの品質データを機械学習させて構築。加工中の全カムシャフトについて品質の良否を判定する。

 機械学習にはランダムフォレスト法を用いた。実証実験はこのAIモデルの妥当性を確認する目的で、量産ラインにおいて収集したデータからAIにより推測した品質状態が、品質保証基準に合致しているかを見る。

 合わせて、研削砥石の表面を研いで切れ味を取り戻すドレッシング作業について、データに基づいて必要と判断した時のみ実施する。定期的にドレッシングを実施する現行方式より間隔を延伸させられるかについても検証する。

 AIモデルは両社が共同で開発。富士通アドバンストエンジニアリング(本社東京)のIoT活用技術、富士通研究所(本社川崎市)のAIモデル生成技術、スバルの加工ノウハウを組み合わせた。2018年7月から取り組んできたという。今後両社はAIモデルの量産ラインへの本格適用を目指し、さらに他の部品製作工程やエンジン工場全体に横展開を図る。

この記事は有料会員限定です

「日経Automotive」定期購読者もログインしてお読みいただけます。

日経クロステック有料会員になると…

専門雑誌8誌の記事が読み放題
注目テーマのデジタルムックが読める
雑誌PDFを月100pダウンロード

有料会員と登録会員の違い


日経クロステックからのお薦め

[緊急出版]アフターコロナ 見えてきた7つのメガトレンド

[緊急出版]アフターコロナ 見えてきた7つのメガトレンド

Amazonランキング第1位(企業経営一般関連書籍、5月13日〜21日)

 自動車、IT、建設など主要9業界を徹底取材し新型コロナの影響を分析。非接触技術の最新情報、オフィスの未来、制約条件下での新たなイノベーションなど7つのトレンドを徹底解説。30人の論客による予測も。

『アフターコロナ』の詳細はこちら

IoTの全てを網羅した決定版 IoTの教科書

IoTの全てを網羅した決定版 IoTの教科書

IoTを知らずにこれからのビジネスはできない「IoT」の全てを網羅した決定版!

本書は「IoT」とは何かについて、基礎から体系的に学べる唯一の書です。IoT分野で使われる用語を網羅し、定義はもちろん、図版や事例を多用しつつ分かりやすく解説しました。

詳細はこちら

ボッシュ自動車ハンドブック 日本語第4版

ボッシュ自動車ハンドブック 日本語第4版

自動車技術を学ぶための最良の一冊!

豊富な図表により、難しい内容も理解しやすく構成。約6,000項目の詳細なインデックスで、知りたいことを一発検索。自動車業界で使用される欧文略語を巻末に掲載。

詳細はこちら