米GMは2020年11月19日、2025年までに世界で30モデルの電気自動車(EV)を発売することを明かした。これにより、米国では全製品ラインアップの40%が、充電可能な電動車(EVおよびプラグインハイブリッド車)になるという。同社は新型コロナウイルス感染症が拡大する前に、持続可能なモビリティーの開発に200億ドルを投資する計画を発表していたが、これを270億ドルまで増やす。
30モデルのうち3分の2以上を北米に投入する予定(図1)。すべてのブランドで、ファミリー向けからビジネス、スポーツ、アウトドアまで、さまざまな価格帯のEVを揃える。これらのEVには、同社と韓国LG Chem(LG化学)の合弁会社、Ultium Cellsで生産した電池「Ultium」を搭載する。Ultium電池は今後の開発がさらに進むことで、1回の充電による航続距離が400マイル(約643km)以上になり、最大450マイル(約724km)を走行できるようになると試算する。また、このUltium電池を使うEVプラットフォームは、様々な性能の電気駆動システムに対応できるため、一般向け乗用車から高性能車まで共有できるとする。
Ultium電池は、2017年型「Chevrolet Bolt」に搭載した電池に比べ、コストが40%削減されている。電池の開発はコロナ禍の現在も進められており、2025年ごろに実用化する見込みの第2世代のUltium電池パックは、エネルギー密度が現在使用している電池の2倍になり、かつコストが60%低くなると予測されている。