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 日本自動車工業会(自工会)は2022年1月に定例記者会見を開き、同会長の豊田章男氏(トヨタ自動車社長)がカーボンニュートラル(炭素中立)への取り組みについて説明した。22年に取り組む5つの重点テーマも発表した。

 日本政府が「2050年カーボンニュートラル宣言」を発表した20年10月以降、自工会では、炭素中立そのものを正しく理解することの重要性を繰り返し訴えてきた。「敵は内燃機関ではなく、炭素であること、山の登り方(炭素中立に向けた道筋)は1つではないこと、最初から顧客の選択肢を狭めないでほしいということ」(同氏)などだ(図1)。

図1 自工会会長の豊田章男氏
図1 自工会会長の豊田章男氏
これまで炭素中立に向けて多様な技術の選択肢が必要と繰り返し訴えてきたが、「国際的な理解は限定的だ」という。(写真:自工会)
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 こうした活動によって一定の理解は得られたものの、「多様な選択肢の必要性に関する国際的な理解はまだまだ限定的」(同氏)と指摘する。実際、海外では電気自動車(EV)こそが炭素中立への道という認識がいまだに根強い。日本など火力発電の多い国や地域では、電動化に加え、カーボンニュートラル燃料など、幅広い技術の選択肢を検討すべきといえる。このため、自工会では引き続き「選択肢を狭め、山の登り方に制限をかける動きが世界的に進まないように、政府とも連携したい」(同氏)と説明した。

 ソニーグループが22年1月の「CES 2022」でEV市場への参入検討を発表したことについては、自工会副会長の三部敏宏氏(ホンダ社長)が「新たなプレーヤーが加わると、互いに切磋琢磨でき、モビリティー社会の成長や活性化につながるため、歓迎したい」とコメント。豊田氏も「ソニーさんが自工会に入ることをお待ちしている」と述べた。