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 ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、トヨタ自動車や日産自動車がロシア工場での車両生産を一時停止し、これに合わせて系列の部品メーカーも関連部品の生産や輸出を中断した。

 トヨタは、ロシア・サンクトペテルブルク工場の稼働と、完成車のロシアへの輸出を2022年3月4日に一時停止した。同工場では、ロシア市場向けの中型SUV(多目的スポーツ車)「RAV4」と中型セダン「カムリ」を生産していた(図1)。

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図1 ロシア・サンクトペテルブルクにあるトヨタの工場
(a)工場。22年3月4日から生産を一時停止する。写真は2013年のもの。(b)トヨタの中型SUV「RAV4」。写真は日本仕様車。(写真:トヨタ自動車)

 トヨタ系のジェイテクトは、ロシア向けの関連製品を日本で製造し、輸出していた。現在、電動パワーステアリングなどの輸出を一時停止し、国内工場でのロシア向け部品の生産も止めている(図2)。

図2 ジェイテクトが生産する電動パワーステアリングの例
図2 ジェイテクトが生産する電動パワーステアリングの例
RAV4などが搭載するラックパラレル式の製品。(撮影:日経Automotive)
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