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 日野自動車は、2022年度通期(22年4月~23年3月)の連結業績予想の公表を見送った。22年3月に公表した国内市場向けエンジンの認証不正の影響で、対象のエンジンや搭載車種の出荷を停止しており、再開時期を見通せないためである。

 日野自社長の小木曽 聡氏は、同社が22年4月に開催した21年度(21年4月~22年3月)の連結決算会見で「22年度の業績見通しは、対象車種の出荷再開の時期が確定し、見通しが算定できた時点で速やかに開示する」と述べた(図1)。

図1 日野自社長の小木曽 聡氏(中央)
図1 日野自社長の小木曽 聡氏(中央)
エンジン性能の認証不正を改めて陳謝した。左は同社取締役・専務役員の久田一郎氏で、右は同社財務・経理領域長の松川 徹氏である。オンライン会見の様子をキャプチャー。
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 不正の対象となった一部のエンジンや車種は、国土交通省による行政処分で型式指定が取り消された。小木曽氏は同会見で「型式指定の取り消しは、前例のない重大な事案」と繰り返し、出荷再開には「再度の認証申請や国交省などの関係省庁との調整が必要」との認識を示した。

 なお、同社が発表した21年度通期の連結決算によると、最終損益は847億円の赤字だった。これは「リーマンショックの影響を受けた08年度を超える過去最大の赤字」(同社財務・経理領域長の松川 徹氏)という。国内向けエンジンの認証不正に関連する特別損失として、400億円を計上した。

 不正の原因究明や再発防止に向け、有識者で構成される特別調査委員会が調査を進めている。日野自としては、認証業務に関わる人員を増員するなど、対策を進めているという。