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 トヨタ自動車がハイブリッド車(HEV)の位置付けを変え始めた。これまで燃費を最優先してきたが、新型「クラウン(クロスオーバー)」に走行性能を重視した新システムを導入する(図1)。新システムの中核を担うのが、「1モーターハイブリッドトランスミッション」と名付けたHEV専用の変速機だ。

図1 トヨタ自動車の新型「クラウン(クロスオーバー)」
図1 トヨタ自動車の新型「クラウン(クロスオーバー)」
最上位グレード「クロスオーバー RS」に、パラレル式の新ハイブリッドシステムを採用した。同グレードの車両は、2023年1月以降に生産する予定。(写真:トヨタ自動車)
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 このHEV専用の変速機は、6速AT(自動変速機)と駆動用モーター、インバーターなどを一体化したもの(図2)。トヨタは同変速機を使う「2.4Lデュアルブーストハイブリッドシステム」を、新型クラウンの最上位グレード「クロスオーバー RS」に採用した。排気量2.4Lターボエンジンや後輪側に配置した電動アクスル(eアクスル)と組み合わせることで、「トルクフルな走りを実現した」(同社Mid-size Vehicle Company Presidentの中嶋裕樹氏)という。

図2 新開発したHEV専用の変速機
図2 新開発したHEV専用の変速機
6速AT(自動変速機)と最高出力が61kWの駆動用モーター、インバーターなどを一体化した。寸法は、前後531×幅411×高さ571mm。ブルーイーネクサスとアイシン、デンソーが開発を担当した。(写真:ブルーイーネクサス、アイシン、デンソー)
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 1モーターハイブリッドトランスミッションの開発を担当したのは、BluE Nexus(ブルーイーネクサス、愛知県安城市)とアイシン、デンソーである。アイシンがモーターと変速機を、デンソーがインバーターを開発し、それらをモジュール化する部分をブルーイーネクサスが担当した。モジュールの生産自体は、ブルーイーネクサスがアイシンに委託する形で実施する。