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 日産自動車が2022年11月に発表した中型ミニバンの新型「セレナ」は、単眼カメラを使って「レベル2+」の先進運転支援システム(ADAS)「プロパイロット2.0」を実現した(図1)。同システムは、新たに追加した最上級グレード「LUXION(ルキシオン)」に標準搭載した。プロパイロット2.0に単眼カメラで対応するのは今回が初めてである。

図1 新型セレナの最上級グレード「ルキシオン」
図1 新型セレナの最上級グレード「ルキシオン」
単眼カメラだけでプロパイロット2.0を実現した。(写真:日経Automotive)
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 日産のプロパイロット2.0は既に、新型電気自動車(EV)「アリア」に搭載されている。高速道路や自動車専用道路の同一車線内での手放し運転を可能とする機能「ハンズオフ」や「車線変更支援機能」を実現する。車両前方を監視する主要センサーには、ドイツZF製の3眼カメラを使う。

 3眼カメラを使うプロパイロット2.0は、スポーツセダン「スカイライン」のハイブリッド車(HEV)にも搭載されていたが、同HEVは既に生産終了になっている注)。これに対して、新型セレナの最上級グレード(以下、新型車)のプロパイロット2.0は、3眼カメラを単眼カメラに変更してコストを抑えながら、3眼カメラを使う場合と同じ機能を実現した(図2)。

注)スカイラインのガソリンエンジン車は、プロパイロット2.0を搭載していない。
図2 新型車に搭載した単眼カメラ
図2 新型車に搭載した単眼カメラ
コストを抑えながら、3眼カメラを使う場合と同じ機能を提供する。(写真:日経Automotive)
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