Automotive Report
目次
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自動運転バスの「保安要員」撤廃、事業者負担が軽く
ソフトバンク子会社のBOLDLY(東京都千代田区)は2021年4月末、自動運転バスの運行に際して「保安要員」を撤廃したと発表した。「運転手」の1人を乗せれば運行できて、人件費の削減につながる。国土交通省などの関係省庁と合意した。自動運転バスの普及に追い風となる。
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コロナ禍を乗り越え復活の手応え、自動車7社の20年度決算
新型コロナウイルス禍が続く中、日本の自動車各社の業績が回復してきた。2020年度(20年4月~21年3月)の連結決算で、7社が直近の計画を上回った。21年度(21年4月~22年3月)は、スズキを除く6社が営業増益を計画するが、車載半導体不足や原材料価格の上昇などが減益要因となる。炭素中立への対応と…
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帝人のPC樹脂製ソーラールーフ、超小型EVの航続距離延ばす
帝人は、超小型電気自動車(EV)のスタートアップ企業である豪Applied EV(AEV)と共同で、ポリカーボネート(PC)樹脂製のソーラールーフを開発した。太陽電池モジュールを内蔵した同ルーフで作った電力をリチウムイオン電池パックに蓄えることで、超小型EVの航続距離を最大で約30%延ばせるという…
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超小型EVでMaaS事業に参入、出光興産とタジマの勝算
出光興産とタジマモーターコーポレーションは、超小型電気自動車(EV)を用いたMaaS(Mobility as a Service)事業を手掛ける新会社を、2021年4月に設立した。出光のサービスステーション(SS:給油所)ネットワークと素材開発技術、タジマモーターのEV設計技術を活用し、超小型EV…
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日産が欧州向け初の「e-POWER」、VCRエンジンを採用した訳
日産自動車が2021年2月中旬に発表した欧州市場向け新型SUV(多目的スポーツ車)「Qashqai(キャシュカイ)」─。同社はそのハイブリッド車(HEV)モデルに欧州初となる「e-POWER」を搭載した。だが、それは日本市場に投入しているものと大きく異なる。同社パワートレイン・EV技術開発本部パワ…
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OTA対応のミリ波レーダー、イスラエル新興が開発
イスラエルの新興企業Vayyar Imaging(バイアーイメージング)は、OTA(Over The Air)に対応した60GHz帯のミリ波レーダー技術を開発した。ソフトウエアを更新することで、車内への幼児の置き去りを検知する「Child Presence Detection(CPD)」や、全席で…
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神戸製鋼、炭素中立の第一歩 高炉からのCO2排出量を20%削減
神戸製鋼所は、高炉からの二酸化炭素(CO2)排出量を大幅に削減できる技術を開発した。操業中の高炉を用いた実証実験で、生産性を落とさずにCO2排出量を従来に比べて約20%減らせることを確認した。また、高炉自体を大幅に改修せずに済み、CO2排出量の削減コストを抑えられる利点もある。
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トヨタ、運転支援でAI初採用、レクサスLSとMIRAIから
トヨタ自動車は2021年4月8日、高級車「レクサスLS500h」とFCV(燃料電池車)「MIRAI(ミライ)」に、独自の自動運転コンセプト「Mobility Teammate Concept」に基づく高度運転支援技術「Advanced Drive(アドバンストドライブ)」の搭載車を設定したと発表し…
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自動運転の難関「雨から湿雪へ」、神戸に世界初の再現試験ラボ
季節はすっかり春。寒さに耐えた北国からは、雪解けを喜ぶ声が聞こえてくる。だが、自動車業界からは嘆きもこぼれる。「雪がなくなってしまう」─。地球温暖化の進行を憂えているわけではない。声の主は、自動運転技術の開発に携わる技術者たちである。解決が求められる高いハードルとして立ちはだかる「雪」。その攻略を…
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三菱自、ルノーからOEM調達 欧州で自社ブランドとして販売
三菱自動車は欧州において、日仏3社連合の一員であるフランスRenault(ルノー)からOEM(相手先ブランドによる生産)供給を受けることを決めた。2023年をメドにルノーから2車種をOEM調達し、欧州の一部市場において三菱自ブランドとして販売する。
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ダイハツ、DNGA海外第1弾 小型SUVをマレーシアに投入
ダイハツ工業は2021年3月、小型SUV(多目的スポーツ車)の新型「Ativa(アティバ)」を、マレーシアで発売した。同社の車両開発・生産手法「DNGA(Daihatsu New Global Architecture)」を適用した車両で、同手法の適用車を海外で生産・販売するのは今回が初めてである…
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全固体電池の常識破る新手法、東工大などが界面から不純物なくす
全固体リチウム(Li)イオン電池の容量密度を倍増させ、かつ固体電解質と電極の界面における抵抗(界面抵抗)を大きく引き下げられる─。容量密度と出力密度は背反の関係にあると一般的には考えられているが、そんな常識を打ち破る新アプローチを発見したのが東京工業大学などのグループである。
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スズキの新中期経営計画、生き残りをかけて電動化推進
スズキは2021年2月、新たな中期経営計画を発表した。21年度(21年4月~22年3月)から25年度(25年4月~26年3月)の5年間を対象にしたもので、「小・少・軽・短・美」という創業以来のものづくりの根幹を維持し、「軽自動車という生活の足を守る」、「インドを含む新興国を今後も成長の柱にする」と…
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日産「e-POWER」を欧州導入へ、可変圧縮比エンジンで高速燃費改善
日産自動車が、シリーズハイブリッド機構「e-POWER」の欧州展開を開始する。パワートレーンにe-POWERを採用したSUV(多目的スポーツ車)の新型「Qashqai(キャシュカイ)」を発表した。新開発した可変圧縮比(VCR:Variable Compression Ratio)エンジンを発電機と…
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VWからEV用電動パワステ受注、日本精工が23年量産へ
日本精工(NSK)は2021年3月、ドイツVolkswagen(フォルクスワーゲン、VW)から電気自動車(EV)向け電動パワーステアリング(EPS)の受注を獲得したと発表した。23年にNSKの中国工場で量産を開始し、VWの世界拠点に供給していく。
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量産EV向け電池ボックス、GFRPを選択した帝人
帝人は、異種材料で構成する電動車両向けの電池ボックスを開発した。同ボックスの構成材料として高張力鋼板とガラス繊維強化樹脂(GFRP)を使い、軽さと高強度を実現した。電池ボックスの強度と質量は、オールアルミニウム(Al)合金製ボックスと同等にできるという。電気自動車(EV)の普及が進む中国や欧州の自…
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ジャガーはEV専用ブランドへ、ランドローバーは5年内にEV6種
英Jaguar Land Rover(ジャガー・ランドローバー、JLR)は2021年2月中旬、新戦略「Reimagine」を発表した。同戦略の下、25年には「Jaguar(ジャガー)」を電気自動車(EV)専用ブランドに転換。「Land Rover(ランドローバー)」は引き続き高級SUV(多目的スポ…
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トヨタといすゞ、3年ぶりの再出発、小型電動トラックを共同開発
トヨタ自動車といすゞ自動車は428億円を相互出資し、小型トラックの電気自動車(EV)化や燃料電池車(FCV)化などに共同で取り組む。2021年3月、トヨタ傘下の日野自動車を含めた3社で発表した。トヨタといすゞは18年8月に資本関係を解消したが、新型コロナウイルスの感染拡大や政府の「カーボンニュート…
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電動車部品向けPPS樹脂、DSMが日本市場を攻める
オランダ化学大手のRoyal DSMは、高機能樹脂「PPS(ポリフェニレンサルファイド)」の日本における販売を強化する。電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)の電池パックやFC(燃料電池)スタックなどの部品に照準を合わせ、日本の自動車メーカーや部品メーカーに売り込む。
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日本精工の次期社長、狙うは“摩擦の科学”のサービス化
日本精工(NSK)は2021年2月、社長交代人事を発表した。代表執行役専務の市井明俊氏が21年4月1日付けで代表執行役社長・CEO(最高経営責任者)に昇格する。15年6月から社長を務めてきた内山俊弘氏は代表権のない会長に就任する。