Automotive Report
目次
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コロナ禍の業績回復に力強さ、自動車7社の20年度上期決算
新型コロナウイルス(新型コロナ)禍の中で、日本の自動車メーカーの業績回復に力強さが見えてきた。2020年度上期(20年4~9月)には、トヨタ自動車やホンダなど4社が営業黒字を達成した。
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スバル、ボクサーエンジン存続に意地、マツダに続くリーンバーン
SUBARU(スバル)が2020年10月15日に発表した新型「レヴォーグ」の水平対向(ボクサー)ガソリンエンジンで、リーンバーン(希薄燃焼)を実現した。19年に開発したマツダに続く、“小兵”の面目躍如だ。筆頭株主のトヨタ自動車がエンジンの簡素化に注力する中、スバルは難しい燃焼技術を手中に収めて異な…
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トヨタが22年組織再編、ソフト第一へ、統合ECUで後押し
トヨタ自動車が2022年度にかけて、ソフトとハードの開発を分離しやすい組織に再編することが日経クロステックの調べで分かった。ソフトの開発周期を短くし、車両改良を待たないで頻繁に機能を高められる「ソフトウエアファースト(第一)」の体制にする。
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ホンダF1撤退の必然性、「エンジン開発は縮小」と八郷社長
ホンダがフォーミュラ・ワン(F1)から撤退する。2021年シーズンをもって、エンジンサプライヤーとしての参戦を終える。F1エンジンの開発に携わってきた技術者などのリソースは、電動車両などカーボンニュートラル(炭素中立)の実現のための開発に振り向けていく。
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Volvo電動化の中核に48V、XC60エンジンにデンソー高圧噴射
2025年までに全てのクルマを電動車にすると宣言したスウェーデンVolvo Cars(ボルボ・カーズ)。20年4月、48V仕様の簡易ハイブリッド車(MHEV:Mild Hybrid Electric Vehicle)用パワートレーン「B5」を搭載したSUV(多目的スポーツ車)「XC60」を日本で発…
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三菱電機の次世代カーナビ、カメラ映像を基に対話型の案内
三菱電機は、カメラで撮影した映像などを基に対話型の経路案内ができる技術を開発した。同技術をカー・ナビゲーション・システムに使うと、運転者が理解しやすい経路案内を提供できる。
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GAFAにない「位置×車両」で攻める、アイシン精機がMaaSに本腰
米Google(グーグル)、同Apple(アップル)、同Facebook(フェイスブック)、同Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)といったIT(情報技術)の巨大企業。そんなGAFAを意識して「付加価値の高いところをやっていく」と言うのが、アイシン精機でMaaS(Mobility as a…
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水素エンジンに革新、熱効率54%、続けマツダ・ロータリー
再び脚光を浴び始めた水素エンジン─。技術面で最大の課題が、過早着火(バックファイア)と冷却損失である。同時に解決する手段はあるのか。有力な手段と考えるのが、ディーゼルエンジンのような水素噴流火炎の拡散燃焼だ。
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再び水素エンジン特許増加、BMW転出企業が狙うディーゼル超
水素エンジン車が再び脚光を浴び始めた。水素エンジンの研究は、特許出願数をみると2000年代中ごろにピークアウトしたが、ここ数年、欧州で増加傾向にある。欧州が水素エネルギーに力を注ぎ始めたことが大きい。
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日本自動車初期品質調査、2020年はホンダが初の首位
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティング会社のJ.D.パワー ジャパンは2020年8月、「2020年日本自動車初期品質調査(IQS)」の結果を発表した。ブランド別ランキングで、ホンダが51ポイントで初めて首位となった。高級車ブランドではレクサスが首位で、総合では4位となった。
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ベンツ「Sクラス」が全面改良、自動運転レベル3を21年後半から
ドイツDaimler(ダイムラー)の乗用車事業会社であるMercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)が、「レベル3」の自動運転車を2021年後半に市場投入する。全面改良して発売する旗艦セダン「Sクラス」に同機能を搭載することを決めた。
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日産の新型SUV「キックス」、現行PFの改良で衝突安全に対応
日産自動車の小型SUV(多目的スポーツ車)の新型「キックス」は、小型車向けプラットフォームの改良版を適用した。ボディー骨格にホットスタンプ(高張力鋼板の熱間プレス材)を使わず、衝突安全に対応した。
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既販車の自動ブレーキ性能向上、トヨタがソフト更新で対応
トヨタ自動車は2020年9月、ソフトウエアの更新によって既販車に搭載している自動ブレーキの機能を向上させる取り組みを始めた。昼間の車両だけに対応している既販車の自動ブレーキを、昼間の歩行者も検知できるようにして、予防安全性能を強化する。夜間歩行者や交差点の右左折には対応しない。
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欧州がEVからディーゼルシフト、水素50兆円構想で狙うアジア封じ
欧州が2030年までに、水素(H2)エネルギーの普及に50兆円規模の巨費を投じる。アジア企業を利する電気自動車(EV)頼みの環境対策を転換する。欧州が強いエンジン技術と水素エネルギーを組み合わせ、環境対策と併せて雇用を生む。
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コロナ禍の業績回復で明暗、自動車7社の20年度1Q決算から
新型コロナウイルス(新型コロナ)の感染拡大の影響で、業績が大きく悪化した日本の自動車メーカー。コロナ禍の中で業績回復を目指すが、各社で明暗が分かれる。
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「レクサス」セダンが3車種に集約、ISは部分改良で残す
刷新か延命か─。トヨタ自動車が選んだのは後者だった。トヨタ自動車は、レクサスブランドのFR(前部エンジン・後輪駆動)セダン「IS」を部分改良した。2013年5月に発表した3代目のISから内外装や先進運転支援システム(ADAS)を変更した一方で、プラットフォーム(PF)は7年前に導入したものを使い続…
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トヨタが異例のLIDAR4個、20年冬発売「レクサスLS」で
トヨタ自動車が、量産車へのLIDAR(3次元レーザーレーダー)の搭載を始める。初採用する車両は、同社が2020年初冬に部分改良して発売する新型「レクサスLS」である。デンソーとドイツContinental(コンチネンタル)がLIDARを供給するようだ。
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脱エンジン車へボルボの一手、簡易HEVに気筒休止
スウェーデンVolvo(ボルボ)は、同社にとって日本初投入となる48V簡易ハイブリッド車(48V MHEV)をSUV(多目的スポーツ車)「XC60」に追加した。同社は、2019年以降に発売する全てのボルボ車を電動化する計画を2017年に発表しており、その電動化戦略において既存のエンジン車の置き換え…
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次期排ガス規制ユーロ7、アンモニア対策でリッチ運転禁止へ
欧州の次期排出ガス規制の骨子が見えてきた。新しくアンモニアを対象にするなど、現行規制を一層厳しくする。エンジンコストが上がるのは必至だ。希薄燃焼(リーンバーン)の採用を後押しするとの見方がある。2020年内に決まる見込みで、23〜24年の開始が有力視される。
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高精度3D地図なしで交差点認識、一般道の自動運転に大きな一歩か
これから通過する交差点は、どこから入ってどこから出られるのか─。ニューラルネットワーク(NN)を使って、そうした交差点の構造を走りながらリアルタイムに認識する技術を開発したのが米NVIDIA(エヌビディア)である。