ドイツ・フォルクスワーゲン(Volkswagen:VW)の日本法人であるフォルクスワーゲングループジャパン(VGJ)は2019年11月、新型の小型SUV(多目的スポーツ車)「T-Cross」を発売した(図1)。300万円を切る低価格を武器に、国産SUVからの乗り換えユーザーを狙う。競合車に後れを取らないために、予防安全機能を強化した。
新型車は、VWグループのプラットフォーム(PF)「MQB(横置きエンジン車用モジュールマトリックス)」を適用したBセグメントの車両。同PFを適用することで、広い車内空間を実現した。
また、VWの中型SUV「ティグアン」や中型セダン「パサート」などの上級モデルと同等の先進運転支援システム(ADAS)を搭載し、予防安全機能を強化した。MQBを適用したことで、小型車でありながら、「上級モデルに匹敵するADASを搭載できた」と、VGJ社長のティル・シェア(Till Scheer)氏は言う。