FCAジャパンは2021年6月、「Jeep」ブランドの小型SUV(多目的スポーツ車)「コンパス」の部分改良車を発売した。外観の見直しは最小限にとどめ、先進運転支援システム(ADAS)と内装の充実を中心に変更した(図1、2)。価格は346万円(税込み)から。
部分改良したのは、17年に量産を開始した2代目コンパス。「Fiat」ブランドとプラットフォームを共用しつつ、4輪駆動(4WD)車としても使えるように強化したものだ。今回、市街地での安全性や快適性を高めることで、“都市型Jeep”の成熟を図った。
ADASでは、歩行者や自転車の検知に対応する緊急自動ブレーキや車線逸脱警報などに加えて、Jeep車で初搭載となる、死角にいる並走車との衝突回避を図るためにステアリングを自動補正する「アクティブ・レーン・マネジメントシステム」を標準装備した。
最上位モデルの「Limited(リミテッド)」には、運転者の注意力低下や無反応を検知して警告を発する「ドライバー・アテンション・アラート」を搭載した。車両の挙動を監視し、走行車線からの逸脱やステアリング入力などから運転者の疲労や居眠りを検知する。