スズキは2022年4月、小型SUV(多目的スポーツ車)「エスクード」のハイブリッド車(HEV)を発売した。同社が独自開発した最新のストロングハイブリッド機構を搭載し、電気自動車(EV)走行できる速度域と時間を拡大したのが特長である。ガソリンエンジン車の生産は21年6月に終了しており、今回HEVとして復活した。
スズキが開発した最新のストロングハイブリッド機構は既に、欧州向け小型SUV「Vitara(ビターラ)」に搭載されている。エスクードへの搭載は2車種目となる(図1)。22年後半には、欧州向け小型SUV「S-CROSS(エスクロス)」にも採用する計画である。
エスクードに搭載したストロングハイブリッド機構は「パラレル式」で、1台のモーターを駆動と発電に使う。排気量1.5Lの「デュアルジェットエンジン」(1気筒当たり2個の燃料噴射装置を装着するエンジン)と、自動MT(手動変速機)の「AGS(Auto Gear Shift)」を組み合わせる(図2)。