トヨタ自動車の高級ブランド「レクサス」の新型大型SUV(多目的スポーツ車)「LX」は、先代車に比べて車両質量を約200kg軽くしながら衝突安全に対応した。プラットフォームやボディー骨格などを刷新することで実現した。軽量化によって、オンロード走行時の操舵(そうだ)の応答性なども向上した。予防安全では、自動ブレーキを夜間歩行者と交差点の右左折に対応させて予防安全性能を強化した。主要センサーである単眼カメラとミリ波レーダーの性能を高めて、これらの新たな機能を提供する。
トヨタMSシャシー設計部の北本将史氏によると、約200kg軽量化の内訳はエンジンで約10kg、サスペンションなどの足回りで約55kg、ラダーフレームで約35kg、ボディー外板へのアルミニウム(Al)合金の適用で約45kg、ボディー骨格への超高張力鋼板の適用で約40kg、その他のボディー骨格の改良で約15kgである。ラダーフレームとボディー(外板と骨格)の合計で先代車より約135kg軽くなっており、軽量化分全体(約200kg)の67.5%に達する(図1)。