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 「レクサスのコアモデルだからこそ、守りに入らず変革に挑戦した」─。こう語るのは、トヨタ自動車が2022年6月に発表した新型SUV(多目的スポーツ車)「レクサスRX」のチーフエンジニアを務めた大野貴明氏である。四輪駆動(4WD)制御システム「DIRECT4」を搭載するため、後輪側に高出力モーターを配置した。

 今回の全面改良によって5代目となる新型RXは「次世代レクサスが目指す走りやデザインを追求した」(同氏)という(図1)。新しいハイブリッドシステムは、前輪側に排気量2.4Lの直列4気筒ターボエンジンとモーター、6速AT(自動変速機)を搭載し、後輪側にもモーターを採用した注)

図1 トヨタの新型SUV「レクサスRX」
図1 トヨタの新型SUV「レクサスRX」
日本では2022年秋ごろに発売する予定である。車両寸法(プロトタイプ)は全長4890×全幅1920×全高1695mmで、全長は先代と同じだが、全幅は25mm長く、全高は10mm低くした。ホイールベースは60mm伸ばして2850mmとした。(写真:日経Automotive)
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注)新ハイブリッドシステムを搭載する「RX500h」を頂点として、新型RXには4つのパワートレーンを用意する。「RX450h+」はプラグインハイブリッド車(PHEV)で、排気量2.5Lの直列4気筒ガソリンエンジンに、前・後輪のモーターや容量18.1kWhのリチウムイオン電池などを組み合わせる。「RX350h」はHEVで、2.5Lエンジンや「バイポーラ型」ニッケル水素電池を使う。「RX350」は、2.4Lターボエンジンを備えたガソリン車だ。

 特徴の1つが後輪側のモーターである(図2)。トヨタのハイブリッド車(HEV)は電気式4WDシステム「E-Four」用として小型モーターを搭載するものはあるが、新ハイブリッドシステムのモーターはより高出力だ(図3)。

図2 新型RXに搭載するハイブリッドシステム
図2 新型RXに搭載するハイブリッドシステム
後輪側にも高出力モーターを採用した。(出所:トヨタ自動車の画像を基に日経Automotiveが作成)
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図3 後輪側モーターの比較
図3 後輪側モーターの比較
従来の電子式4WDシステムであるE-Fourと比べ、DIRECT4はより大型のモーターを採用した。 (出所:トヨタ自動車の画像を基に日経Automotiveが作成)
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 高出力なモーターを後輪に配置したのは、4WD制御システムであるDIRECT4のため。DIRECT4は、運転状況や路面の状態に応じて前後輪の駆動力配分を制御するシステムである。レクサス初の電気自動車(EV)専用モデル「RZ」にも採用する技術で、HEVに搭載するのは新型RXが初めて。

 車輪速センサーや加速度センサー、舵角(だかく)センサーなどの情報を用いて、前輪:後輪=100:0~20:80の間で駆動力配分を変更できる。発進加速性や操縦安定性の向上、燃費の改善などに貢献するという。例えばコーナリング時は、ステアリングの切り始めには70:30~50:50と前輪寄りの駆動力配分にする。ちなみにRZは、同条件で75:25~50:50としており、車種やパワートレーンに応じて駆動力配分を変えているようだ。