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 ホンダは2022年5月、中型ミニバン「ステップワゴン」を約7年ぶりに全面改良して発売した。シンプルな外観デザインに一新したほか、ホンダ車で最大の車内空間や使い勝手の良さ、走行時の安全性など中型ミニバンに求められる基本機能の向上を追求したのが特徴である。同社の先進運転支援システム(ADAS)「Honda SENSING」を全車に標準搭載し、予防安全性能も強化した。

 新型ステップワゴン(以下、新型車)の競合車は、トヨタ自動車の「ノア/ヴォクシー」や「アルファード/ヴェルファイア」、日産自動車の「セレナ」などである(図1)。先代ステップワゴン(以下、先代車)の2021年度(21年4月~22年3月)の累計販売台数は約3万3000台だった。

図1 中型ミニバンの新型「ステップワゴン」
図1 中型ミニバンの新型「ステップワゴン」
部品不足の中で先行受注は好調だ。納期はHEVが約5カ月、ガソリン車は約4カ月となっている。(撮影:日経Automotive)
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 これに対してトヨタのアルファードは約8万台、日産のセレナは約5万7000台などとなっており、先代車は競合車に大きく差を付けられていた。ホンダ執行役常務で日本本部長を務める安部典明氏は、「今回の新型車を武器に日本の中型ミニバン市場で反転攻勢をかけ、シェア(市場占有率)奪還を目指す」と宣言する(図2)。

図2 ホンダ執行役常務日本本部長の安部典明氏
図2 ホンダ執行役常務日本本部長の安部典明氏
「今回の新型車を武器に日本の中型ミニバン市場で反転攻勢をかける」と宣言する。(撮影:日経Automotive)
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HEV販売比率は60%以上を目指す

 新型車の月間販売目標は5000台である注1)。他のホンダ車と同様、新型車も車載半導体を含む部品不足の影響を受けているが、安部氏は「安定生産に向けて、グローバルでの部品の確保に全力を挙げる」と強調する。

注1)今回の新型車はユーザーの使い方などに合わせて、「エアー」「スパーダ」「スパーダ プレミアムライン」という3グレードを用意した。WLTCモード燃費(エアーの場合)はHEVが20.0km/L、ガソリン車は13.9 km/Lである。価格(消費税込み)はHEVが338万2500~384万6700円、ガソリン車は299万8600~365万3100円に設定した。いずれも寄居工場(埼玉県寄居町)で生産する。

 また、新型車には先代車と同様、ガソリンエンジン車とハイブリッド車(HEV)を設定した。ガソリン車には排気量1.5Lで直列4気筒の直噴過給エンジン、HEVには2モーター式ハイブリッド機構「e:HEV」を搭載する。先代車ではHEVの販売比率は37%程度にとどまっていたが、「新型車では60%以上に高める」(安部氏)計画である。